市場機関のまとめた報告によると、「1人前経済」の消費が勢いを増しており、17年7月から18年6月までの間に、プラットフォームでは「1人前」消費のパワーが上昇を続け、1人用家電の販売量上位5製品は、炊飯器、電気フライパン、電気調理器、洗濯機、豆乳メーカーだ。家電だけでなく、1人用食品の消費やペット関連消費も目に見えて増加した。たとえば100グラム入りのコメ、50ミリリットル入りウィスキー、200ミリリットル入り赤ワインがどれもよく売れている。
レジャー・娯楽産業もシングルの「1人で遊びたい」ニーズに応えることをますます重視するようになった。映画館の中には1人で来た人用に「シングルシート」や少し離れた場所にあるシートを用意するところがあり、観賞中に孤独や気まずさを感じなくて済むという。また、これまでは団体客にサービスを提供することが業務だった多くの産業、たとえばカラオケ、ボーリング場、旅行会社などが、今では個人の顧客向けにサービスを展開するようになった。
「1人で楽しむ」という「自分をもてなす」スタイルは、どんなにもてなしてももてなしすぎるということはない。数億人のシングルたちは今、新興市場の発展をけん引しつつある。未来には、可処分所得の増加にともなって、シングルの消費が「基本的な生活に必要なもの」から「心のニーズを満足させるもの」へとさらなる高度化を遂げ、個性化し、ニッチ化し、精緻化した消費がさらに増えるとみられる。
企業はこうした変化に順応し、より個性化した商品とサービスを提供することで、シングルの生活をより豊富で多彩なものにするべきだ。同時に、商品の外側だけを問題にするのではなく、消費者に機能がより多様化し、細かい点までよく考え抜かれた、コストパフォーマンスのより高い商品を提供し、こうした商品をよりどころとしてシングルの消費の高度化を推進するべきだ。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年11月25日