中国初の法廷尋問同時通訳システムが上海金融裁判所で運用スタート

人民網日本語版 2019年12月10日09:34

上海金融法院(裁判所)は8日、独自に研究開発した中国初の人工知能に基づく法廷尋問同時通訳システム「スマート通訳システム」の運用をスタートしたことを明らかにした。中国新聞社が伝えた。

このスマート通訳システムには、最新の人工知能製品「翻訳君」の技術が採用され、音声やテキストなどの形で、20言語以上の同時通訳を行うことができる。

同裁判所によると、同システムの導入により、訴訟に関わる外国人の裁判の過程での言葉が通じないという不安を取り除き、外国人が関わる裁判の効率が向上するほか、法廷尋問を海外にライブ配信して、海外の関係者がそれをリアルタイムで視聴し、中国の金融司法に対する理解を深めることができるようサポートしたり、外国関係の同時通訳、裁判文書の中英自動翻訳などの裁判所の業務にも応用される。

同システムは既に、上海金融法院で導入され、運用が始まっている。最近、ある企業の債権をめぐる合議審の法廷尋問で、双方の当事者の発言が、同システムによってリアルタイムで自動翻訳され、法廷尋問のライブ配信画面に英語の字幕が表示された。

同裁判所の関係者によると、国際社会に中国の金融司法をめぐる最新の声を優れた方法で伝え、中国の金融司法の国際的影響力と信頼性を向上させるべく、同裁判所の中国語と英語の公式サイトで今後、法廷尋問がスマート同時通訳システムを活用してライブ配信され、中国内外のネットユーザーが視聴できるようにする計画だ。

現在、同裁判所は、同システムをオフラインでも活用できるよう、裁判所内のオフラインサーバーの準備も整え、同時通訳への需要が満たされるようになっており、運営コストが大幅に削減されたほか、人の手によるチェックの必要もなくなるなど、システムの応用機能が向上している。

一方で、法廷尋問における実際の必要に応じて、上海金融法院は、研究開発の過程で、金融法律知識や専門用語の予備学習、機械学習機能の追加などカスタマイズアップグレードを実施した。(編集KN)

「人民網日本語版」2019年12月10日

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