中国国家語言資源モニタリング・研究センターはこのほど、2019年度の「中国メディアニューワードトップ10」を発表。ナイトタイムエコノミー(夜経済)、5G元年(5G元年)、極限まで圧力をかける(極限施圧)、暴力と混乱の収拾(止暴制乱)、市民の苦情に迅速に対応(接訴即弁)、称賛グループ(夸夸群)、基層のプレッシャー軽減イヤー(基層減負年)、ビン・ドゥンドゥン/シュエ・ロンロン(冰墩墩/雪容融)、ブタは太らせてから殺せ詐欺(殺猪盤)、郷字号/土字号(郷字号/土字号)などがランク入りした。それらワードを見ると、社会が発展する中で、中国で今年どんなニュースが話題を集めたかを垣間見ることができる。環球網が報じた。
2019年度の「中国メディアニューワードトップ10」は、国家語言資源モニタリングコーパスを基に、言語情報処理技術を利用し、最終的に専門家が確認作業を行ってまとめられた。言語的情報源は、主流新聞9紙、ラジオ局、テレビ局20社の番組の書き起こしテキスト、ポータルサイト4サイトの1月1日から11月末までの全てのオンラインニューステキストで、合わせて65万7000件、約10億文字だ。同ランキングは中国の主流メディアの今年の最大の注目ポイントや言語的特徴を反映している。
「ナイトタイムエコノミー」、「5G元年」、「郷字号/土字号」は、中国の経済発展の新たな動向を描き出している。例えば、「郷字号/土字号」は、農村の特色ある商品を打ち出すブランドを指しており、中国政府が政策を制定して農業ブランドの高度化に取り組んでいることに端を発している。
中国と米国の貿易摩擦に関係する「極限まで圧力をかける」や混乱が続く香港地区と関係のある「暴力と混乱の収拾」は、メディアや読者がそれらニュースに注目していたことを示している。
「市民の苦情に迅速に対応」は、北京市が、基層民生サービスを促進するために講じた一連の措置や採用した革新的メカニズムを指している。例えば、市民サービスホットライン12345をメインとする市民の苦情を受け付け迅速に対応するメカニズムがある。「市民の苦情に迅速に対応」や「基層のプレッシャー軽減イヤー」は、基層に方向性を定めた政策が実施されていることを反映している。
ありとあらゆる美辞麗句で人を褒めるSNS上のグループチャット「夸夸群」と、相手と恋愛関係になって信頼させたうえで、詐欺サイトに誘導し、巧妙に多額の資金を振り込ませる「ブタは太らせてから殺せ詐欺」などは、いずれもネット上での話題に端を発している。一般的な詐欺の手段は短期間でスピーディにというのが特徴であるものの、新手のこの詐欺の特徴は時間をかけてゆっくりと相手を信用させ、最後に多額の金銭をだまし取るのが特徴で、ブタをゆっくりと太らせてから食べるのと似ていることから「ブタは太らせてから殺せ詐欺」と呼ばれるようになった。(編集KN)
「人民網日本語版」2019年12月19日