専門家、新型肺炎で試される中国の緊急事態への外交対応

人民網日本語版 2020年02月03日14:24

 世界保健機関(WHO)は先日、新型コロナウイルスの感染による肺炎の拡大を「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」(PHEIC)に該当すると宣言した。これに先立ち、すでに一部の国々は自国民の中国からの退避を発表しており、中国発着便の運航を停止または減らした外国の航空会社もある。この突然の変化を前に、我々は外交面でどのように積極的に対処すべきだろうか。(文:張貴洪・復旦大学国連・国際組織研究センター長。環球時報掲載)

突如発生した新型コロナウイルスの感染拡大によって、中国は中央から地方まで、政府から社会までガバナンスのシステムと能力が大きく試されているだけでなく、緊急事態時の対応を始めとする外交が試されてもいる。いわゆる緊急事態への外交対応とは、突発的な事態や危機が発生した際に繰り広げる外交だ。

第1に、国際社会の理解と支持をさらに得る。武漢で新型コロナウイルスへの感染が発生した後に、中国政府の外交当局などが速やかに関係国と国際組織に状況を通知し、ウイルスの遺伝子配列などの情報を共有したことが、他国による迅速な診断と保護措置の助けとなり、国際的な感染拡大を抑える結果となった。中国はまた、各国の専門家を率いて感染状況を評価し、専門的な技術支援を行うようWHOを中国に招待もした。中国は国際社会からの様々な支援を歓迎し、これに感謝してもいる。

我々はまた、今回の感染状況の原因と特徴、現在中国政府の講じている措置と行動、その進展と困難、および次の段階で考えうる事態の推移と見通しなどを、在外機関や国際メディアを通じてより客観的かつ専門的に説明し、紹介することも重視しなければならない。国外の人々に感染状況を速やかに知らせることで、様々な懸念や疑問に積極的に対応し、中国の感染症対策の決意と行動に対する国際社会の理解と支持を得ることもできる。

第2に、国際調整・協力を積極的に実施する。WHOの決定は客観的に言って、短期的には中国の経済・社会発展にマイナス要因を生じさせ、中国の国際的イメージに一定の影響を与えるかもしれない。だがその一方で、我々が国際的な援助と支持をさらに勝ち取り、国際社会が感染症対策で協調的行動を取るうえでプラスだ。

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