米国は過去14日以内に中国に渡航した全ての外国人の入国を2日から禁止した。これは、中国に対する渡航・貿易制限を提言しないとのWHOの主張から大きく逸脱するものだ。この極端な措置を他国に先駆けて講じた米国は、世界に良くない模範を示したと言える。
ウイルスとの闘いの前線にいる中国の医療要員に米国がこれまで何の支援もしていない一方で、パキスタンのような途上国がマスクや防護服を緊急輸送したことに、我々は注意を払っている。ポンペオ米国務長官は1月30日、中国国民を率いて感染症を迎え撃っている最中の中国共産党を「現代の最大の脅威」と批判もした。コットン上院議員も今回の感染症について誇張された対中非難を繰り広げた。
初期段階における武漢市のウイルス対策のやり方について、中国国内にはいくつかの批判がある。これは中国社会内部の正常な議論だ。だが世界的にみると、全体的に言って、中国の国全体としての危機対応は力強いものだ。党と政府の指導の下、中国社会は迅速に動員され、一連の措置を迅速に推し進め、全社会が歩調を合わせ、全体として秩序ある感染症対策の状況を形成した。
世界保健機関(WHO)は中国の講じた各措置を高く評価した。これまで中国国外では一人しか死亡していない。今回の感染症を迎え撃つにあたって中国の払っている多大な努力と犠牲により尊重するよう米国に要求するだけの理由が我々にはある。