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アルカリ性土壌に強い稲、今年の栽培面積は6.7万ヘクタールに

人民網日本語版 2020年03月06日13:21
アルカリ性土壌に強い稲、今年の栽培面積は6.7万ヘクタールに

5日に開催された青島市城陽区アルカリ性土壌稲作改良1万ムー(1ムーは約6.67アール)モデル拠点の着工式において、「ハイブリッド稲の父」と呼ばれる袁隆平氏の海水稲研究開発チームは、中国で今年モデル栽培を行う耐アルカリ稲の面積が100万ムー(約6.7万ヘクタール)にのぼる見通しと明らかにした。中国新聞網が伝えた。

中国工程院院士の袁隆平氏は中国で海水稲1万ムー実証モデル事業を行う予定だ。山東省で耐アルカリ稲を1万ムー以上栽培し、内蒙古(内モンゴル)自治区や新疆維吾爾(ウイグル)自治区で5000ムー以上栽培する。海水稲研究チームの今年の中国におけるモデル事業栽培面積は100万ムーにのぼる見通し。

青島海水稲研究発展センターの張国棟常務副センター長は、「海水稲1万ムー実証モデル事業は『超優千号』などの耐アルカリ稲を栽培する。1万ムー実証モデル事業1期は青島市城陽区で実施する」と述べた。

張氏によると、チームは5−8年をかけ中国1億ムーのアルカリ性土壌を優良な田畑に改良し、世界5億人分の食糧を賄うようにする。チームの土地改良事業は現在、国内外で良好な成果を上げている。中国の山東省青島市、陝西省延安市、新疆カシュガル市、浙江省温州市、黒竜江省大慶市、アラブ首長国連邦ドバイなど7の特徴的な地域で産業化普及拡大・応用を行っている。またアルカリ性土壌稲作改良モデルプラットフォームを構築している。モデル事業の総面積は計2万ムー、契約額は1億5000万元(1元は約15.2円)、土地改良予定面積は50万ムー以上。

袁氏は着工式に寄せた書簡の中で、「山東省東営市で昨年、500ムーのアルカリ性土壌における「超優千号」の試験栽培に比較的大きな効果があった。1ムーあたり平均生産量は600キロで、最大800キロにのぼった。食糧の増産をさらに促進した。「超優千号」の2020年の栽培面積は1万ムー以上に拡大する予定だ」と述べた。

中国のアルカリ性土壌は15億ムーで、うち農地に改良するポテンシャルを持つのは約3億ムー。海水稲の栽培を広めることで、荒れ果てた土地が食料庫になる。袁氏によると、中国が1億ムーのアルカリ性土壌で稲を栽培し、1ムーあたり生産量が300キロにのぼれば、生産量が計300億キロ増加する。これは食糧安全保障に有利である上、アルカリ性土壌の多くが貧困地域に分布しているため、建設資金の投入により正確な貧困者支援をけん引できるという。(編集YF)

「人民網日本語版」2020年3月6日

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