親子読書はなぜ注目されるのか
北京市の読書推奨者として活動する李峥嶸氏は、「実際のところ、上述のデータは、親子読書が近年ますます重視されていることの証明だ」との見方を示している。
李氏は、「親子読書というのは、保護者と子供とが一緒に本を読むという読書方法のことだ。年齢的には、通常は子供が乳幼児から10歳までで、小学校中学年までということになる」と説明する。
子供たちから人気の児童書(資料写真、撮影・上官雲)。
李氏は、「まず、全国民読書に関する各キャンペーンが展開されており、親子読書もその影響を受けた。次に、今の若い両親は学歴が比較的高く、読書の重要性を理解しており、意識的に子供に本をたくさん読ませようとしている」と指摘。さらに、「出版界のほうも商機をとらえて、各種児童向け読み物を次々と打ち出している。それによって親の選択の余地も広がった」と分析した。
しかし注目すべきは、親子読書の本当の目的が子供に読書の楽しさを感じてもらい、認知能力を徐々に育てることであり、詰込み式の「スキル式」学習ではない点だ。
そのため李氏は、「親子読書で大切なのは、一緒に本を読む時の質。必ずしも図書館に行って本を読むのではなく、ただ単に時間を使えばいいというものでもない。誠意をもって子供とコミュニケーションを取り、個性や特徴を尊重し、子供に自分なりの意見を言う余地を与えることが大切だ」と指摘している。(編集AK)
「人民網日本語版」2020年4月22日