チョモランマの測量、ヘリやドローンでできないのか?

人民網日本語版 2020年05月08日14:13

2020チョモランマ(エベレスト)標高測量の登頂行動が6日午後、始まった。チョモランマ標高測量が間もなく登頂段階に入るにつれ、多くの人々からさまざまな疑問が上がっている。そのうち最大の疑問は、「なぜ人が登頂し測量しなければならないのか」「ヘリで登頂できないのか」「これほど危険な任務を衛星やドローンでは行えないのか」だ。中央テレビ網が伝えた。

◆衛星リモートセンシング映像で測量できるか?

2020チョモランマ標高測量技術協調チーム長の党亜民氏:衛星リモートセンシング映像は現在、主に地表の観測に用いられているが、地表の位置に関する一部の情報も取得できる。しかし現状を見る限り、その精度はまだ十分ではなく、標高測量では約2メートルの誤差が生じる。またその測量の対象となるのは雪面の高度となる。人が登頂しなければ雪の厚さを測量できず、これでは正確な結果として発表できない。そのため現状では、衛星リモートセンシング映像によるチョモランマの測量は不十分だ。

測量データをより正確にするため、測量隊は積雪レーダーや重力計などの計器を頂上に運ぶことになる。これらの計器はいずれもプロの測量者による測量と操作が必要だ。

自然資源部(省)国家基礎地理情報センター大地部部長の張鵬氏:重力測量は一定期間の設置が必要で、それから手動で測量を行う。実際には難易度が高い。まず集中し座ったまま動かず、数値のチェックを続けなければならない上、操作も必要だ。そのためこれを(チョモランマの頂上まで)背負って運ぶだけでも難儀であり、そしてそこから観測を行うのはなおさらだ。

◆測量隊員はヘリで登頂できないのか?

党氏:チョモランマの頂上での作業は、ヘリに非常に厳しい条件を突きつける。測量隊員を下ろし、測量計器・設備を機内から下ろさなければならない。頂上は非常に狭く、航空機が着陸できないのは明らかで、常に動いていなければならない。動いている間、プロペラの旋風が雪崩を引き起こす可能性がある。

また専門家によると、チョモランマの頂上付近は気流が不安定で、強風が吹きやすく、気温が低い。測量型ドローンでは現在、頂上付近を飛行できない。また現時点ではロボットによる登頂作業の前例がない。(編集YF)

「人民網日本語版」2020年5月8日

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