天津港保税区企業である海洋石油工程股フン有限公司(フンはにんべんに分)が請け負う、作業水深が中国最大のFPSO(浮体式海洋原油・ガス生産貯蔵積出設備)の「海洋石油119」が15日、青島市で引き渡され出港した。海洋石油119は南中国海に位置する中国初の独自経営・開発の深海油田群「流花16-2」で使用される。稼働後は原油を1日当たり2万1000立方メートル、天然ガスを54万立方メートル処理できる見通し。敷地面積30万平方メートルの陸上原油・ガス処理場に相当し、「海上ギガファクトリー」とも呼ぶべきだ。中国新聞網が伝えた。
FPSOは原油・ガスの生産、処理、保存、外部輸送、及び油田生活サポート、動力供給を一体化させた総合性大型海上生産施設で、「海上原油・ガス処理工場」と呼ばれている。現在は主に南中国海、渤海で使用されており、海洋原油・ガス資源開発の中心的な施設だ。
海洋石油119の船体の全長は約256メートル、幅は約49メートルで、甲板の面積は標準的なサッカーコート2枚分に相当する。船の底部から上部建築物までの高さは50.2メートル。甲板には14の原油・ガス生産機能モジュール、作業員150人を収容できる1つの生活ビルがあり、さらに中国で最も複雑な海上原油・ガス処理技術を備えている。3カ所の水中油田、26本のクリスマスツリーの全使用期間の生産をコントロールできる。このほか、海洋石油119は風が強く波が荒れる南中国海で安定生産を実現できる。これは主に国際的に先進水準の「定海神針」であるSIT(船体統合型)大型インターナル・タレット一点係留システムによるもので、中国で現在まで建設・統合されている技術が最も複雑で、統合の精度が最も高い一点係留システムでもある。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年5月18日