中国人民銀行(中央銀行)が発表した最新のデータによると、今年4月は世帯の貯蓄額が7996億元(1元は約15.1円)減少し、1日あたり平均約266億元が人民銀行から「湧き出ていった」ことになる。一方、世帯向けの貸出は6669億元増加した。各世帯にとっては、貯蓄が減少し、借入が増加した。一体何が起きているのか。中国新聞網が伝えた。
4月の世帯貯蓄額は一日平均266億元減少 借入金は大幅増加
人民銀行が11日に発表した2020年4月の金融統計データ報告によると、今年4月の人民元建て預金は1兆2700億元増加したが、世帯の貯蓄は7996億元減少した。
世帯貯蓄額の7996億元減少とは、一体どういうことなのか。これは今年4月には1日あたり平均約266億元の預金が銀行から「湧き出ていった」ことを意味する。
こうした動きと、第1四半期(1-3月)に世帯貯蓄額が大幅に増加した局面とは明らかな対照をなしている。人民銀行の先のデータでは、第1四半期の世帯貯蓄額は6兆4700億元で、1日あたり平均約700億元のお金が銀行に流れ込んだことになる。
世帯の預金額が減少したのと同時に、個人向け貸出が大幅に増加した。
データによると、4月の世帯向けの貸出は6669億元増加し、このうち個人向け消費者ローンを中心とした短期貸出が2280億元増加し、個人向け有担保ローンを中心とする中・長期貸出は4389億元増加した。
裏で何が起きているのか?