2020两会

人民銀総裁「M2と社会融資規模の増加率は昨年以上を維持」

人民網日本語版 2020年05月27日14:53

新型コロナウイルス感染症の打撃に対処するため、欧米などの主要エコノミーの中央銀行は極めて大規模な量的緩和政策を相次いで採用した。中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁は26日にメディアの取材に答える中で、「広義マネーサプライM2と社会融資規模は昨年を目に見えて上回る増加率を維持する」と述べた。中国新聞社が伝えた。

易総裁は、「海外の感染状況とその影響にはなお大きな不確実性があるが、中国経済の強靱性は強く、内需市場は広大で、経済の持続的に好調さを維持する基本面は変わらないだろう」と述べた。

感染症の影響を抑えるため、中国は2月1日に30項目の金融支援政策措置を迅速に打ち出し、感染症の爆発的拡大後に実施した対応策のコストは累計5兆9千億元(1元は約15.0円)に達した。

規模をみると、人民銀行は預金準備率を3回引き下げ、公開市場操作(オペ)を強化し、再融資・再割引を増やすなどして、予想を上回る規模で市場に資金を投入した。

価格をみると、人民銀行はリバースレポ金利、中期貸出ファシリティ(MLF)の金利、貸出市場報告金利(LPR)の引き下げを公開市場操作で誘導するとともに、既存のローンの金利引き下げも推進した。

構造をみると、中国金融システムは3千億元規模の特定優遇再融資、1兆5千億元規模の包摂的再融資・再割引、6千億元規模の政策的銀行の融資限度額の引き上げを積極的に運用して、感染症対策の重点医療用品と生活物資のメーカー、および感染症の影響を大きく受けた中小企業・零細企業・サービス業企業などを優先的に支援した。

政策の組み合わせをみると、人民銀行は金融政策と財政政策、産業政策、金融監督管理政策との協調を強化し、感染症対策の重要な医療用品と生活物資のメーカーに財政補助金を提供し、中小企業・零細企業の融資の元本返済・利息支払いの期限を延長した。

易総裁は、「こうした総合的措置はすでに目に見える効果を上げている。経済指標の大半が低下する状況の中、融資は流れに逆らって増加した。1-4月に人民元建て融資は8兆8千億元増加し、前年同期より2兆元近く増加し、M2は11.1%増加し、社会融資規模の残高は12%増加し、増加率は前年を目に見えて上回った。4月末には金融包摂の小規模・零細企業への融資残高の前年同期比増加率は前年末を2ポイント上回った。4月の金融包摂の小規模・零細企業への新規融資の平均金利は前年12月より0.77ポイント低下した」と述べた。

また易総裁は、「今後は、中国の安定した金融政策がさらに柔軟性を増すだろう。人民銀行は複数の金融政策ツールを総合的に運用し刷新して、流動性の合理的なゆとりを確保し、広義マネーサプライM2と社会融資規模が昨年を目に見えて上回る増加率を維持するようにする」と述べた。(編集KS)

「人民網日本語版」2020年5月27日

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