たくさんの署名がされている防護服、手書きのローテーション表、家族に書き送った手紙の数々といったこれら展示品には、新型コロナウイルスとの闘いの第一線に立ってきた医療従事者たちをめぐるドラマがたくさん詰まっている。
復旦大学附属児童科病院が寄贈した防護服。今後、各医療チームの防護服が順次展示される計画だ(撮影・張慧)。
今月27日、新型コロナウイルスとの闘いに使われた物品約500点や画像などの展示が、上海市にある復旦大学図書館医科館で始まった。展示品の多くはどれも初の一般公開で、どの展示品も、新型コロナウイルスとの闘いの第一線に立ってきた白衣の戦士たちの奮闘の日々の証となっている。
展示会で展示されている各医療チームの旗やペナント(撮影・張慧)。
上海市から湖北省武漢市の支援に行った一人目の医学専門家・鍾鳴氏は、75日間宿泊した武漢市のホテルの部屋のカードや金銀潭病院のユニフォーム、高速鉄道のチケットなどを寄贈した。
鍾鳴氏が寄贈した高速鉄道のチケットと写真(撮影・張慧)。
その他、医師の羅哲氏が寄贈した中国と日本の往復チケットは、往路と復路がいずれも1月23日になっており、特に貴重だ。羅医師を紹介する小さなカードによると、その日、休暇で旅行に行った日本で、中山病院の医師が湖北省に支援に行くことを知ったため、すぐに上海に引き返し、医療チームに加わったという。
新型コロナウイルスとの闘いの第一線に立った医療従事者の貴重な物品だけでなく、会場では生き生きとした画像や詳細な説明文なども展示されている。また、院士や画家による手書き原稿やイラストのブース、児童イラストブースなども設置されている。
児童が描いた絵画「ウイルスをやっつけろ」(撮影・張慧)。
ネットで大きな話題となった患者をCT検査のため搬送途中に医療従事者が共に夕日を眺める姿を捉えた写真(撮影・張慧)。
医師の張文宏氏が寄贈したイラスト。作者は上海美術家協会漫画芸術委員会の沈天呈主任(撮影・張慧)。
復旦大学図書館の陳思和館長によると、「会場に全てを展示することはできないので、多くの寄贈品はネット上で展示する計画。また、今回の特別展終了後も、展示場を常設し、各種物品を順次展示する計画」という。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年5月28日