中国南方エリアで豪雨 262万7000人が被災

直接的な経済損失は610億円以上

人民網日本語版 2020年06月11日14:33

今月2日から、中国南方エリアは豪雨に見舞われている。水利当局のモニタリングによると、広西壮(チワン)族自治区、広東省、福建省、浙江省など8省・区の110河川で、警戒水位を超えて洪水が発生している。現在、南方エリアの水害の被災者は11省(区、市)で262万7000人に達し、22万8000人が緊急避難している。倒壊した家屋は1300棟、被害を受けた農作物の面積は145万9000ヘクタール、直接的な経済損失は40億4000万元(1元は約15.15円)となっている。人民網が報じた。

広西チワン族自治区

広西チワン族自治区の桂林や賀州、柳州などの市では連日の豪雨に見舞われ、多くの地で土砂災害の防災が緊急事態に陥っている。豪雨の影響で、16河川の22ポイントで警戒水位を超え、洪水が発生している。中国国家水害・干ばつ対策総指揮部は7日、4級の緊急時対応策を発令し、対策グループを広西チワン族自治区に派遣して、防災業務の展開を指導している。

6月9日に撮影した広西チワン族自治区桂林市内(ドローンで撮影)。豪雨が続き、漓江の桂林水文ステーションは6月9日午後12時30分に警戒水位を0.49メートル超えて、水位が146.49メートルに達した(撮影・陸波岸)。

広西師範大学のキャンパス内では深刻な浸水被害のため、学生が寮から出られなくなり、ホイールローダーを出動させて朝食を配布。

広東

広東省では5日連続で雨が降っており、仏山や広州、恵州などで暴雨または豪雨となった。9日午後8時の時点で、広東省の12河川の14ポイントで警戒水位を超えた。同省は9日午後8時に、4級の緊急時対応策を発令し、緊急支援グループや緊急通信保障グループを被災地に派遣している。

6月9日、洪水による浸水被害を受けた広東省恵州市龍門県永漢鎮(撮影・陳驥旻)。

貴州

5月中旬から、貴州各地で頻繫に雨が降り、大荒れの天気となった省内8市(州)36県(市、区)で、さまざまな程度の水害や風害、雹害が発生し、21万5400人が被災した。同省は最近水害など深刻な災害に見舞われた従江県、羅甸県、普安県などに、省級自然災害生活補助資金として680万元を緊急支給した。

同省の多くの地域が暴雨で被災。画像は救援活動を展開する消防員(画像は貴州消防が提供)。

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