北京市普仁病院のPCR実験室が今月15日、正式に始動した。そして、同日午後6時、第一陣として90人分の新型コロナウイルスのPCR検査結果が提出された。これにより北京東城区のPCR検査能力が拡大した。
疫病の流行において、病原体の診断というのがキーテクノロジーであり、この面の能力をいかに強化できるかが、感染拡大防止のうえで重要なカギとなっている。普仁病院の検査科の曹麗娜医師によると、同病院のPCR実験室は4月初めから計画と建設が進められていた。そして、5月末に完成し、専門家の審査も順調にクリアした。
「PCR実験室」は、「遺伝子増幅実験室」とも呼ばれている。PCRは、ウイルスの遺伝子を増幅して検出する方法で、感度、特異度が高く、スピーディという特徴がある。ある病原微生物の中のウイルスが極めて少ない場合、伝統的な検査の方法では検出することが難しいものの、定量的リアルタイムPCRなら、特定のDNA断片を選択して、百万倍以上に増やし、診断技術を向上させることができる。PCRはポリメラーゼ連鎖反応(Polymerase Chain Reaction)の略で、分子生物学技術の一種。特定のDNA断片を増やし、生物の体外における特殊なDNA複製と見なすことができる。DNA遺伝子の追跡システムを通して、患者の体内にあるウイルスの量を速やかに把握することができ、その精度はナノメートルクラスで、臨床治療に信頼できる検査の根拠を提供する。
曹医師は、「新型コロナウイルスの感染状況は、複雑で刻一刻と変化している。そのため、早めにPCR実験室を建設する計画を立てた。検査が必要な人、検査を望む人全てを検査するために、最も有力な技術的サポートを提供するために、当院は有能な人材をそこに集中させて、PCR検査を実施し、臨床診療や感染対策のために、スピーディで、正確な検査結果を提供する。そして、新型コロナウイルスを封じ込める」とした。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年6月19日
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