商務部(省)と国家外貨管理局がまとめた統計によると、2020年1-5月期には、中国の対外直接投資は全産業で3148億7千万元(1元は約15.1円)に達し、前年同期比1.3%減少した(米ドル<1ドルは約106.5円>に換算すると448億5千万ドル、同4.9%減)。このうち中国国内の投資家が世界157ヶ国・地域の企業3570社に対して行った非金融分野の直接投資は累計2962億7千万元となり、同1.6%減少した(米ドル換算で422億ドル、同5.3%減)。
同部の高峰報道官によると、「今年1-5月の中国の対外投資協力には主に4つの特徴がある」という。
(1)「一帯一路」(the Belt and Road)沿線国への投資協力が増加を続けた。今年1-5月期には、中国から「一帯一路」沿線国への非金融分野の直接投資は65億3千万ドルで同16%増加し、同期の非金融分野直接投資全体の15.5%を占め、割合は前年比2.9ポイント上昇した。「一帯一路」沿線国で新たに締結した対外請負プロジェクトの契約額は469億8千万ドルで同0.1%増加し、同期の対外請負プロジェクト新規契約額の54.8%を占めた。
(2)主要分野の投資は増加したものも減少したものもあった。1-5月には、中国の対外直接投資は主にリース・ビジネスサービス業、卸売・小売業、製造業に投入され、リース・ビジネスサービスは38.3%、卸売・小売は16.5%、製造は15.3%を占めた。このうちリース・ビジネスサービスは同35.6%増加、卸売・小売は同61.5%増加し、製造は同22.5%減少した。同期の農林牧畜漁業への投資額は同54.1%増加した。
(3)対外請負プロジェクトは新規契約のビッグプロジェクトが増加した。1-5月には、新規契約額が5千万ドルを超えるプロジェクトが319件に上り、同32件増加し、新規契約額は705億7千万ドルで、新規契約額全体の82.3%を占めた。うち新規契約額1億ドル以上のプロジェクトは189件で、同34件増加した。
(4)伝統的市場の対外請負プロジェクトの実行ベース売上高が減少した。1-5月に、中国がアジアで請け負ったプロジェクトの実行ベース売上高は278億ドルで同9.7%減少し、アフリカで請け負ったプロジェクトの同売上高は128億ドルで同17.7%減少した。欧州では41億9千万ドルで同33.8%増加、中南米では29億5千万ドルで同19.4%減少、オセアニアでは16億3千万ドルで同16%減少した。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年6月24日