「ケチ」が自慢?イマドキの若者が「ケチぶり」を競うのはなぜ?

人民網日本語版 2020年06月22日09:28

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新型コロナウイルス感染症の打撃を受けて、若者の生活に不確実性がもたらされている。インターネットの世界では、若者はケチであることや貧乏であることを隠さないどころか、よりケチであることを誇りに思うようにさえなった。ケチをきっかけにして友だちを作り、ケチのテクニックを交換する。こうしたケチケチぶりを比べ合う若者の行為の背後には、一種のユーモアという要素ももちろんあるが、そこにはさらに、モノを使い尽くそうとし、過度な消費を拒絶する、今の時代における心理状態の変化が潜んでいる。「中国青年報」が伝えた。

消費主義から実用主義へ転換

安全感が賈小雨さんの消費観に一定の変化をもたらした。

感染症の流行中に、賈さんは失職して家にこもり、貯金を切り崩して生活する中で、初めて「お金」の重要性を意識した。

95後(1995年から1999年生まれ)の賈さんはこれまでの消費観を考え直すようになった。以前は、千元(1元は約15.1円)のトップスを買ったら、千元のパンツと千元の靴をコーディネートして、さらに2千元のバッグも買わないといけないと思っていた。こうするしかちゃんと本物を着ているように見えないと思っていたからだ。

賈さんは、「でも実際のところ、これらのモノは必要なんだろうか」と自問し、「必要ない」という答えが出ると、ケチになることに決めた。

こうした変化が訪れた原因は2つある。1つは両親の老いに気づいたことだ。両親の老後のためにお金を貯めようと思ったという。もう1つは感染症がもたらした危機感だ。今後いついかなる時も、お金に困ることなく、安定した保障のある暮らしをしたいと思うようになった。

賈さんと同じような考え方をする若者は決して少なくない。中国人民銀行(中央銀行)が4月28日に発表した「2020年第1四半期都市部預金者アンケート調査報告」によると、「もっと消費したい」と答えた人は22.0%で前期比6.0ポイント(p)低下し、「もっと貯金したい」は53.0%で同7.3p上昇したという。

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