陝西省林業局は6月22日午前、「第1回トキ文化PR活動」開幕式典を主催し、「陝西省トキ保護成果報告」が発表された。澎湃新聞が伝えた。
おおまかな統計では、1981年に発見された時点でわずか7羽だった世界のトキ個体数は、現在では5千羽を上回るまでとなり、うち中国国内に4400羽、陝西省内に4100羽が生息し、トキの絶滅危惧レベルは「近絶滅種」から「絶滅危惧種」に引き下げられた。
この40年間、トキの個体数は、以下3段階のステップを経て増加してきた。
【第1段階-1980年代】
1980年代、極めて少数の群れが個体数を維持。野生トキ繁殖基地は1ヶ所から3ヶ所に増え、標高約900メートルの高地に生息するトキの個体数は20羽未満だった。
【第2段階-1990年代】
個体数がゆっくりと増加。野外保護と人工飼育が並行して進められ、野生トキ繁殖基地は3ヶ所から8ヶ所に増加、生息地は標高700メートルまで下がり、トキの個体数は20~40羽の状態が続いた。
【第3段階-2000年以降】
トキ個体数の増加が加速。全面的保護と生態修復が進むにつれて、秦嶺における生態環境の質は改善が進み、人工飼育と野生順化が次々と展開され、野外トキ繁殖基地は8ヶ所から547ヶ所に増え、野生トキの個体数は2600羽あまりに達した。
現在、トキの生息地は、陝西、河南、浙江の三省に集中しており、日本と韓国では、再導入プロジェクトを通じて野外トキ群が立ち上がっている。トキの生息地面積は、発見時の5平方キロメートル足らずから、今では1万5千平方キロメートルまで拡大、生息地の分布は、秦嶺を中心としたエリアから、東アジアの従来の生息地に拡大する傾向を呈している。(編集KM)
「人民網日本語版」2020年6月23日