サーモンが「非難の的」 北京の日本料理店は大丈夫?

人民網日本語版 2020年06月22日15:42

「うちの店は新型コロナウイルス感染症からほぼ回復したところだったが、北京市で新型コロナのぶり返しが起こり、売上高がいきなり80%も減少した。今回のぶり返しは、本当に泣き面に蜂だ」。中国新聞網アプリが伝えた。

北京市豊台区の回転寿司チェーンには、普段のような賑わいが見られず、入り口付近にあるサーモンの看板が外され、通知の日付は4日前から書き換えられていなかった。わずか数日間で、行列のできる店が営業停止に追い込まれた。

6月13日、北京市豊台区のスーパーではサーモンが棚から姿を消した。(撮影・張宇)

1週間前、北京新発地卸売市場の責任者は、「関連当局が抜き取り検査をしたところ、輸入サーモンをカットしたまな板から新型コロナウイルスが検出された」と発表。この情報が伝わるとサーモンは瞬く間に「非難の的」になり、サーモンの刺身など生の食材を使ったメニューが中心の日本料理店が打撃を受けた。それから1週間が経った今、日本料理店はどのような状況だろうか。

日本料理店はまだ営業している?

北京で感染症が起きると、市内主要スーパーの超市発や物美、カルフールなどは夜通し作業をしてサーモン商品をすべて棚から撤去した。同時に、北京は市内全域で大規模な食品安全検査を行い、外食産業やスーパーなどが新発地市場で仕入れた食肉、シーフードを全面的に検査し、現場で封をして保管した。6月13日には、北京京深海鮮市場も一時的に営業停止になった。

日本料理店はサーモンなしで通常通りの営業ができるのか。豊台区の日本料理店15店をランダムに選んで電話で問い合わせると、通常通り営業している店は4店しかなく、一時営業停止中が6店で、残り5店は電話が通じなかった。

営業中の4店のオーナーはそろって、「しばらくサーモンの刺身は提供しない。いつメニューに復活させるかは未定」と言い、「マグロの刺身は提供している」が1店だった。営業中の4店は主に火の通った料理を提供している。火の通った料理だけのコースを提供するところもあるが、そこまで徹底できていない店もある。

豊台区馬家堡街道の回転寿司店は営業を停止中。(撮影・袁秀月)

料理の提供スタイルでは、「今は持ち帰りとデリバリーだけで、店での飲食はない」、「店の飲食では1つのテーブルに1人だけ」と答えたところが、それぞれ1店ずつあった。また多くの店が、「従業員は全員PCR検査を受けた。サーモンなどの食材はすべて保管している」と答えた。

その後、北京市の他の区でも日本料理店10店をランダムに選んで問い合わせたところ、全ての店が通常通り営業しており、生の食品の提供をやめたほかは、普段と変わりないと答えた。1店だけ「デリバリーのみ、店での飲食はなし」があった。しかしデリバリープラットフォームで日本料理を検索すると、多くの店舗が「休業中」と表示された。

営業停止中の日本料理店でも、その期間はまちまちで、未定もあれば3日間も10日間もあり、来週から営業再開というところもある。営業停止の主な原因は仕入れの問題だ。ある店のオーナーは、「仕入れルートがなくなった。新鮮なものがなければ提供できない。2-3日して状況がよくなったらまた考える」と答えた。

火の通ったメニューだけを提供する日本料理店。

日本料理店への影響は大きいか?

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