中国の若者が職探しで重視するのは「見た目」か「中身」か (2)

人民網日本語版 2020年07月03日11:13

若者の職探しは中身重視 64.0%が「中身のある仕事はより将来性がある」

調査の結果、回答者の89.0%が、「現在の若者の職探しは以前よりもずっと中身を重視するようになった」と感じていることがわかった。さらに分析すると、今年の卒業生ではこのように感じている人が91.9%に達した。

曽さんは、「仕事は自分がするもので、誰かに見せるものではない。今年の感染症を経験して、自分の心が感じることをより大切にしようと思った。大学の同級生の多くも自分の興味やキャリアをより重視するようになり、ハイグレードで聞こえがいいからという理由で仕事を選ぶ人はあまりいなかった」と話した。

劉さんは、「仕事の見た目のよさや中身に対する若者の考え方は以前とは違っている。今の若者は自分の価値観の達成や自分の好みを非常に重視し、他人の見方に左右されない」と感じるという。

中国政法大学人的資源開発管理研究センター長を務める王霆商学院教授は、「今の若者の職探しはより着実で、それは自分の未来に大きな期待を寄せ、自分のことをよくわかっているからだ。よい企業は、若い人の能力を育てることを非常に重視しており、このことも若者が自身の成長と向上を重視することにつながる。たとえば華為(ファーウェイ)は大卒の新入社員に2人の指導担当をつける。1人が仕事のやり方を教え、もう1人が精神面をサポートし、新人が実践力を高め、学生から一人前の社会人へと早く成長できるよう支援する」と述べた。

若者は職探しで中身を重視しており、調査回答者の64.0%が「自分の将来に対してより明確な位置づけがある」と答えた。また57.0%が「その仕事に就いた時に実際に感じることを重視する」と答え、54.0%が「自己実現できるかどうかを重視する」とし、51.0%が「仕事について自分の考え方があり、より独立している」と答え、46.0%が「より着実で、個人の成長を重視する」との見方を示した。

陝西省の事業機関の職員である鄭鈴さん(仮名)は、「中身のある仕事の多くは個々人に対する要求もより高いのが普通だ。プレッシャーに耐え仕事に敬意を払う精神、自らリーダーシップを取り成長を目指す精神、時代と共に前進する学びの精神が求められる。若者は往々にして自分の挑戦や飛躍をより重視し、居心地のよい場所にずっといようとはせず、自分の殻を打ち破り、より多くのポテンシャルと可能性を発掘し、自己価値と成長を実現する」と述べた。

袁さんからみると、「卒業生は最初の仕事を探す時に見た目がいいかどうかを考えなくなり、より理性的で、その仕事のポジションと自分とのマッチング度を高めれば、仕事から喜びを得やすくなる。あふれる情熱を仕事に注いで、好循環が生まれ、専門的な人材へと成長しやすくなる」という。

職探しで中身を重視する理由として、回答者の64.0%が「早く自分にふさわしい『一生』の仕事を見つけることができるから」と答え、56.0%が「職探しの期間が短くなるから」、55.0%が「仕事の安定性が高まるから」、55.0%が「意欲と向上心をよりかき立てることができるから」と答えた。

今回の調査では、回答者のうち今年度の卒業生が16.0%、社会人が82.0%だった。(編集KS)

「人民網日本語版」2020年7月3日

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