本格的な夏が一歩ずつ近づき、都市の夜にはビール、焼肉、ザリガニが欠かせない。深夜までドラマを見続けたりゲームで遊んだりする夜更かし族にとって、夜食がなければ、より多彩なナイトライフも魂が抜けたようになってしまう。残業するサラリーマンにとっては、オフィスで慌ただしく取る夜食が、夜遅くまで仕事を続けるための活力源だ。北京、上海、広州、深セン、成都、南京、杭州、武漢、西安、長沙、重慶の11都市で行われたサンプル調査によると、夜食には都市ごとに実にそれぞれの特徴があるという。
夜食を最も愛する都市はどこか?
夜8時から明け方4時までの夜食の時間帯に、11都市で3月下旬から5月下旬までの2ヶ月間にわたって夜食デリバリーの注文がどのように変化したかをみると、広州は高水準で安定し、それ以外の都市は一日の注文に占める夜食の割合が持続的に上昇した。
夜食デリバリーの割合が高い3都市は重慶、長沙、深センで、重慶は一日の注文のうち22%を占めた。こうした都市にとって、夜食は4回目の食事だといえる。成都、広州など長江より南の大都市でも夜食は相当好まれている。
順位が下の都市は北京、武漢、上海だ。特に北京は11%と低かった。武漢は夜食市場が低迷しており、これは新型コロナウイルス感染症の影響で外食産業が大きな打撃を被ったことと関連があるとみられる。
夜食への熱意には差があるが、夜食にいくらお金を使うかにも都市ごとに違いがみられる。
夜食1回あたりの値段をみると、重慶、深セン、南京は25元(1元は約15.2)未満が45%以上、100元以上の豪華な夜食の割合は5%以下だ。
特に重慶は25元未満が50%に達するが、それでも深夜に悪いことをしているような楽しみを十分に味わえるという。
一線都市で最も夜食への熱意が高い深センは、消費レベルが他の3都市とは異なり、わずかに重慶を上回る程度だ。
深センの「城中村」(都市の中の村)に何年か住んだことのある阿傑さんは、「今でも深夜にマンションの下にある小さな店で10元出した食べた焼きビーフンのおいしさが忘れられない」と話す。
深センに比べて、北京と上海の夜食にかかるコストはかなり高い。25元以下は30%弱で、1回100元以上の割合が約10%に達する。昼間の仕事が大変なので、夜になるとおいしい夜食を食べて自分をねぎらいたくなるのだろう。
このほか武漢では25元以下の割合が30%で、北京と上海を上回るだけだ。
武漢外食産業協会の劉国梁会長は、「感染症の影響で、6月20日現在で、デリバリーを再開した武漢のレストランは8割に満たない。客単価が低く、インフラが十分に整っていない小規模店はまだ完全に営業を再開しておらず、武漢市民は気軽に手ごろな価格の夜食を食べたいと思ってもまだしばらく待たなければならないと思われる」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年7月6日