ますます熱い「おうち経済」はたまたまか未来のトレンドか (2)

人民網日本語版 2020年07月20日15:45

専門家と市場関係者の一部は、「『おうち経済』の人気はたまたまそうなったようにみえるが、実はその背後には関連企業の周到な準備、早めの展開があって、突如襲来した感染症のもたらした市場の変化に対応したのであり、急速に調整を行い、新たなニーズに対応することができた」との見方を示す。

前出の張氏は、「当社は以前、速いリズムの『巣ごもり生活』のトレンドを見て、製品の重点を調整し、サチマ(やわらかいおこしのようなお菓子)、小型パン、サンラービーフンなどの新製品シリーズを打ち出した。大量の資金を投入した改造したスマート製造『無人工場』も、感染症の流行中にその優位性を遺憾なく発揮した。さらにここ数年、EC業務の発展に力を入れてきたことから、上半期の業績が好調になるのは予想の範囲内のことだった」と振り返った。

実際、スポーツ・トレーニング、スマートホーム、インスタント食品などの「巣ごもり生活」と関連が深い商品の売れ行きの好調さにしても、テレワーク、オンライン教育、オンライン娯楽など「巣ごもり生活」の中でのサービスのニーズ激増にしても、あるいはライブコマースなどの販売方法が人気を集めていることなど、こうしたビジネスチャンスは感染症以前にも注目を集めていた。感染症が「早送りボタン」を押し、こうしたトレンドを加速させ、企業にデジタル化モデル転換の加速を迫ったに過ぎない。

「ライブコマースが危機を救い、デジタル化が命を救った」。スキンケアブランドの林清軒を創業した孫来春氏はこのように総括した。数百の直営店を擁する林清軒は今年初めに売り上げが90%減少したが、ECとライブコマースによって急速にV字回復を果たし、オンライン売上高が激増しただけでなく、6月にはオフライン売上高も同54%増加した。

孫氏は、「かつてはデジタル化という『新しい靴』を履いて従来型小売業の『古くからある道』を歩いていた。感染症が発生してはじめて、2014年に展開を開始したデジタル化建設、およびこれまで積み上げてきたファンとアクセス数が、企業に生き延びるチャンスをもたらしたことに気づいた」と述べた。

多くの企業家が、「『おうち経済』は本質的にはインターネット経済であり、その中核はデジタル化だ。新しい製品、新しいサービスが消費体験を大きく向上させ、次世代の若者の消費習慣に合致した。その人気はトレンドであり、必然でもある」との見方を示す。(編集KS)

「人民網日本語版」2020年7月20日

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