中国の自然科学論文数、米国を抜き世界一に

人民網日本語版 2020年08月11日10:54

日本の文部科学省科学技術・学術政策研究所が7日に発表した報告書によると、中国の科学研究分野における巨額の投資、研究者育成におけるたゆまぬ努力が、中国の科学研究の発展を促進した。中国の自然科学分野の研究論文数が米国を上回り世界一になり、中国の科学研究分野における日増しに重要性を増す地位をさらに浮き彫りにした。新華社アプリが日本放送協会(NHK)と「日本経済新聞 電子版」のこのほどの報道を引用して伝えた。

「日本経済新聞 電子版」は、科学論文の数は国の研究開発の活発さを測る最も基本的な指標と指摘。全米科学財団も報告書の中で、中国の論文数が米国を上回ったと指摘していた。今回の統計データは、科学誌で掲載され同業者の評価・審査に合格した論文数だ。

日本で発表された報告書によると、科学技術・学術政策研究所が米調査会社クラリベイト・アナリティクスのデータを基に、主要国の論文数などを分析した。年による変動が大きいため3年平均で算出。

その結果、2017年(16-18年の平均値)の中国の研究者の論文数は30万5927本で、米国の28万1487本を上回り世界一となった。ドイツは6万7041本で3位、日本は6万4874本で4位。

また論文の世界シェアを見ると、中国は19.9%、米国は18.3%で、3位のドイツは4.4%のみ。

中国の研究論文の質も米国に迫っている。被引用数が上位10%の論文のシェアをみると、2017年の米国は3万7800本(24.7%)で首位。中国は3万3800本(22.0%)で2位。英国は8800本余りで3位、ドイツは7400本余りで4位、日本は3800本余りで9位。被引用数が上位1%の論文のシェアをみると、米国は29.3%、中国は21.9%となっている。

さらに「日本経済新聞 電子版」は、中国と米国の得意分野が異なると指摘した。中国の論文は主に材料科学、化学、工学、計算機・数学に集中し、米国は主に臨床医学、基礎生命科学に集中している。

NHKと「日本経済新聞」は、学術研究への投資がより多く、より多くの科学研究者を擁することが、中国の科学論文数の激増を促した2つの重要な要素とみられると指摘した。(編集YF)

「人民網日本語版」2020年8月11日

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