中英の古生物学者、1億年前の昆虫の真の色彩を解明

人民網日本語版 2020年07月07日13:16

中国科学院南京地質古生物研究所が6日に明らかにしたところによると、中国と英国の古生物学者による最新の研究により、1億年前の色付きの昆虫を保存した琥珀の化石が見つかった。これらの昆虫は強い金属的な光沢を持ち、緑、青、黄緑などの色彩を持つ。古生物の真の姿を知る重要な根拠となった。新華社が伝えた。

今回の研究で見つかった化石は35個で、約1億年前の白亜紀中期に形成された。うち古代昆虫には膜翅目、鞘翅目、双翅目の複数の種類が含まれる。外観を見ると、これらの昆虫の全身もしくは一部の構造には強い金属的な光沢があり、緑、青、青緑、黄緑、青紫などさまざまな色彩を帯びている。

顕微鏡の観察及び現代の同類昆虫との比較対照により、研究チームはこれらの金属的な色彩が昆虫自身の構造によるものであることを明らかにした。うち、あるセイボウ(青蜂)の標本の超微量分析によると、その青緑の色彩は多層重複のナノレベル構造によるものだ。これらのミクロな構造は多層反射膜を形成し、自然光との作用により金属のような光沢を放つ。

同研究を主導した中国科学院南京地質古生物研究所の蔡晨陽副研究員は「色とりどりの各種生物は、自然界を美しく多彩にしている。残念ながらこれまで発見された化石のうち、生物の色彩を留めているものは非常に少なかった。今回の発見により、古代世界の多くの詳細な点が明らかになった。研究の掘り下げに伴い、人類は今後より真実に近いカラフルな古代世界を復元できるようになるかもしれない」と述べた。

関連研究成果は7月上旬、英国の「Proceeding of the Royal Society Biological Sciences」に掲載された。(編集YF)

「人民網日本語版」2020年7月7日

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