大型エアー遊具のように見える、中国初のエアドーム技術で作った移動可能な臨時医療施設が、上海瑞金病院に登場した。
この設備は同済大学のチームが3カ月をかけ設計・発明したもので、中国初のエアドーム陰圧隔離病棟システムを備えている。この設備には通路や隔離病室があり、スピーディに設置できる。これまでの公衆衛生緊急時対応訓練では、5人で設置でき2時間しかかからなかった。さらに設備は折りたたみ、空輸できる。
同済大学上海国際設計革新研究院の蘇運昇常務副院長は「このエアドームは一般的なテントと異なり鉄のフレームを使わないため、大幅に軽量化されている。設置時にエアポンプにつなげるだけで充填が終わり、設置効率が大幅に向上した」と述べた。
取材する際、陰圧隔離病棟システムにおける最も重要な空間である隔離病棟エリアでは、「パスボックス」という設備を目にした。蘇氏は「このパスボックスは直接室外につながり、食べ物を渡すことができる。外の宅配員は防護服を着用しなくても、隔離エリアの外から食べ物を隔離病棟内に届けることができる。薬品も同様に届けることができる。パスボックスの下には単一方向にろ過する送風機があり、新鮮な空気をろ過し室外から病棟に取り込む。同時に病棟内にも特製のウインドクーラーがあり、病棟内外の空気の交換が発生しない」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年8月20日