海南省、12月から分解不能な使い捨てプラスチックを全面的に禁止

人民網日本語版 2020年12月02日14:03

「海南経済特区で禁止される分解不能な使い捨てプラスチック製品の規定」が12月1日から、正式に施行された。海南省はポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)など、分解不能な材料を使った、ラップフィルム、袋、食器などの生産、販売、使用が全面的に禁止される。代替品には生分解性プラスチック、紙、布、麻などの製品と、再利用できるプラスチック製のかごなどが含まれる。中央テレビニュースが報じた。

統計によると、海南省海口市の大型ショッピングセンター10店で、生分解性プラスチックの製品の使用がすでに試験的に始まっている。そして分解不能な使い捨てプラスチック製品が全面的に禁止されたのを受け、生分解性プラスチック製品のニーズが一気に高まることになる。

生分解性プラスチック製品を生産する企業を取材すると、パッケージの生産ラインで、作業員が大型ショッピングセンター、スーパー、レストランから注文を受けた製品の生産を急ピッチで進めていた。生産されているのは、最も一般的な買い物袋、ゴミ袋のほか、特殊な用途のためのオーダーメイドの袋などだった。

使い捨てプラスチック製品が禁止されたことについて、海南省の多くの市民が、「観光保護につながるので、支持すべき」という声を寄せる一方で、「生分解性プラスチック製品は高いのでは?」と値段を心配する声もあるなど、意見はさまざまだった。

生分解性のビニール袋に交換したスーパーを取材すると、大、中、小の3タイプがあり、価格は0.8元(1元は約15.9円)、0.5元、0.3元と、以前のビニール袋と比べると約2倍となっていた。

生分解性ビニール袋を生産するための原材料の市場価格は現在、普通のビニールの原材料に比べて2倍以上になっている。加えて需要が比較的小さいため、生産コストが高止まりしている状態だ。

海南省発展・改革委員会によると、現在、生分解性プラスチックなどの代替製品の産業チェーンには、未成熟で、コストも高止まりしているなどの問題が存在しているため、海南省財政庁は工業・情報化庁などと共同で、産業を牽引したり、サポートしたりする政策の制定を検討している。サポート政策は、生分解性プラスチック製品の研究開発や生産、販売など産業チェーン全体に益が及ぶ系統的な政策になる計画だ。(編集KN)

「人民網日本語版」2020年12月2日

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