3日で4万7千本売れた玉淵潭の桜アイス 

北京の各公園の文化クリエイティブグッズが大人気に

人民網日本語版 2021年04月09日16:13
3日で4万7千本売れた玉淵潭の桜アイス 
玉淵潭公園の桜アイス(画像は玉渊潭公園が提供)。

桜の名所で知られる北京の玉淵潭公園で、清明節(先祖を祭る中国の伝統的な祭日、今年は4月4日)に合わせた3連休中、桜のアイスが4万7千本と爆発的な売れ行きを記録した。北京動物園も最近、キリンやゾウ、オウムなど同動物園で飼育されている動物たちのアイスを発売。「顔面偏差値」が高く、とてもかわいい仕上がりになっている。

こうした大人気グルメのほか、北京市の公園ではほかにも多くのユニークなグッズやビジュアル的に美しいグッズを打ち出している。例えば、天壇公園の文化クリエイティブ写真館では、観光客は黒山のような人だかりを避けて、天壇を「貸し切り」したかのような写真を撮影することができる。また、頤和園はオリジナル漢服を打ち出し、観光客はそれを着て「タイムスリップ」気分の旅を楽しむことができる。

天壇の要素が満載の「天壇福飲」のドリンク(画像は天壇公園が提供)。

北京・東エリアの人気ドリンク店ランク入りした「天壇福飲」

天壇公園の東門から入園し、数分歩くと、中国らしい雰囲気漂う赤い建物が見えてくる。その店に入ると、お茶やコーヒー、ポップコーンの香りが漂っている。この「天壇福飲」は、オープンして間もなく、北京の東エリアの人気ドリンク店ランキングにランク入りした。

店の内装は、中国の伝統要素を取り入れたおしゃれなムードが漂い、提供されているドリンクも文化的要素が満載だ。パチパチキャンディーをあしらったカフェラテから出る「パチパチ」という音は、神事において奏される歌舞を表しているという。また、看板メニューの「梅の花フローラルティ&コーヒー」は、梅の花の香りがほのかに漂い、「福」の字のラテアートが描かれている。ドリンクのカップは濃いブルーで、金色で祈年殿の絵が描かれている。多くの人はドリンクを飲み終わった後、そのカップを手にし、祈年殿をバックにして記念写真を撮影している。

4月2日、北京動物園の東エリアにあるショップ街で飲食店8店が一斉オープンした。パンダ館の前にあるベーカリーショップにはパンダの形をしたマカロンがあり、頬の部分がほんのり赤く染まっていて、食べるのがもったいないほどかわいい。スタッフによると、パンダマカロンやアニマルクッキーは同動物園のオリジナル限定商品。同動物園で飼育されているかわいい動物たちをモチーフにしているという。

パンダ館の前にあるベーカリーショップで販売されているパンダのマカロン(画像は北京市公園管理センターが提供)。

桜アイスは「春限定」ではなく年間通して販売へ

今年の春、玉淵潭公園の桜アイスが爆発的人気となった。人目を引く、春らしい色合いの桜アイスを見て、多くの人が財布の紐を緩め、写真に撮っている。実際に同公園に足を運んで食べることはできなくても、微信(WeChat)のソーシャル機能「モーメンツ」で見たことがあるという人も多いだろう。

玉淵潭公園の経営チーム責任者・張琪さんは、「6年の試行錯誤を経て、桜アイスはビジュアルだけでなく味もよくなった。今年、有名ブランドと提携して打ち出したアイスは、非常にソフトな口当たりで、香りもとてもいい。桜アイスはシチュエーションに合わせた商品で、今までは花見の季節だけ販売していた。しかし、花見のシーズンが過ぎても桜アイスを買いたいという観光客がたくさんいることに気付いた。そのため、桜アイスは桜の花のような『春限定』ではなくなっている」と説明する。

そして、「当公園は、『桜』という名物を活用して、桜アイスや桜の綿菓子、桜のシャボン玉などのような、ネット上で話題の文化クリエイティブグッズを打ち出している。今後、大ヒット商品が続々と誕生するだろう」と話した。

頤和園が打ち出した長廊内の彩画をテーマにしたブック型日めくりカレンダー(撮影・侯少卿)。

270年の歴史誇る頤和園は「ライブコマース」に関心

頤和園の周子牛副園長は、「業界の垣根を越えたコラボを実施して、文化クリエイティブグッズを打ち出したい。文化的イノベーションで市民や観光客にサービスを提供し、『美学』を表現すると同時に、園内に限られることなく生活のシーンにも入り込んでいきたい」と話す。

周副園長はさらに、「当園の文化をグッズにうまく、自然に溶け込ませる必要がある。同園は270年の歴史を誇り、文化財は4万点以上。その文化的シンボルを取り出して洗練させ、文化クリエイティブグッズのデザインに盛り込みたい。百鳥朝鳳図が施された口紅、カラーで『楽寿堂』が描かれた充電ケーブルなど、頤和園をモチーフにした文化クリエイティブグッズによって、暮らしの中に『セレモニー感』が加わっている」と話す。

業界の垣根を越えるために、頤和園は既に準備を整えている。周副園長は、「頤和園はその時々のトレンドをいち早く取り入れてきた。例えば、中国初の皇室専用電話は頤和園に設置された。現在も、さまざまな分野と垣根を越えてコラボし、文化クリエイティブグッズを打ち出している。今年、ネットで話題となっているブランドの店が当園内にオープンする計画で、おいしいグルメ商品やユニークな文化クリエイティブグッズで観光客にさらに楽しんでもらえるようになるだろう。その他、今年は京劇や漢服をテーマにした大型文化クリエイティブイベントも開催し、中国伝統文化をPRしていく予定だ。さらに、ライブコマースなど新しいスタイルにも興味を持っており、最もトレンディな方法で若者を引き付けたい」と展望を語った。(編集KN)

「人民網日本語版」2021年4月9日

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