陝西省咸陽市文物考古研究所は秦都区馬泉街道姜家村の一帯でこのほど、漢代の墓137基を発掘・整理した。陶器、銅器、玉器、鉄器などの副葬品が587点(セット)出土した。墓は前漢初期から王莽の建てた「新」王朝にかけてのもので、うち大半が前漢の中・後期に集中している。
考古学の作業員はここでさまざまな形状をした中が空洞でレンガ造りの墓を46基発掘した。その数と種類はいずれも咸陽市で史上最多となっている。うち「M51」から発掘された出土品は種類が豊富で、形が精巧で美しい。竜鳳型玉觿や玉剣彘、戦国銅剣などの出土品が見つかっており、墓の主の身分・地位が高かったと推測されている。
特に「M51」から出土した銅染爐は、江西海昏侯墓から出土した銅染爐と形が似ている。情報によると、銅染爐は漢の食器で、使用する際にまず染爐青銅盤の下に木炭を入れ、上の把手にタレを入れる。私たちが今日食べる火鍋に似ている。
研究者は発掘資料と合わせ、この墓地は茂陵邑もしくは平陵邑の住民の埋葬地だったとみている。今回出土した美しい文化財は、漢代の文化、葬儀・埋葬制度、食糧作物の研究に重要な資料を提供している。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年4月30日