働く「95後」は経済的に自立しているか?

人民網日本語版 2021年06月07日12:17

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常に「消費の新勢力」の象徴とされている、結婚・出産適齢期にある「95後(1995年から1999年生まれ)」は、働き始めた人が多いものの、まだ実家からの経済的支援に頼る人も少なくない。次世代を産み育てる準備をするか、まずは自分のことを優先するかが、働く「95後」が選択を迫られる問題になりつつある。ヒューマンリソースサービス企業の前程無憂はこのほど働く「95後」を対象に経済的自立の状況について調査し、2日、「働く『95後』の経済的自立状況調査報告」を発表した。「北京日報」アプリが伝えた。

調査には働く「95後」数千人が回答し、そのうち過半数が年収5万-10万元(1元は約17.2円)、25%が10万元以上だった。ほとんどの「95後」は働き始めて5年未満。就職してから数年間の収入で比べてみると、「95後」の収入は「90後(1990年代生まれ)」の当時の水準を明らかに上回っている。

一般的に働き始めるということは経済的自立を意味するが、今回の調査からわかったのは、働く「95後」は出費が多く、ほとんどの人が実家に送金する必要はなく、逆に実家から定期的あるいは不定期に援助を受けている人がかなり多かったことだ。家庭から見れば、学校を卒業して働き始めたからといって子ども世代が完全に独立したわけではない。「95後」は働き始めた後の最初の数年間は、両親からある程度の経済的支援を受けて初めて一定の生活レベルを維持することができる。

同報告書は、両親からの経済的支援に頼る働く「95後」は、親からもらったお金を主に衣食住・交通の「住」に充てるので、賃貸不動産市場では若者が主要ターゲットになるとしている。

働く「95後」の18%が学習や自分探しを続けるために実家からの経済的支援を受ける。「95後」の多くが働き始めてからもっと高い学歴や証明書がなければ抜きん出ることはできないと悟り、職場よりキャンパスの方が自分に合っていると考える人もいて、仕事を辞めて進学する人の割合が増加している。

働く「95後」の15%が、「社会に出た後も実家から定期的に小遣いをもらう」と答えたことが注目される。また57%が、「今のところ借金はない」と答え、そのうち3分の1は「貯金もない」という。収入の高さは借金があるかどうかを左右している。年収が20万元以上の人で「借金がある」は6%にとどまった一方、「実家からお金をもらったことはない」は65%に上った。

年収10万-20元の働く「95後」のうち、「現在借金がある」は11%だった。年収10万元以下では「21%」で、約半数の46%が「借金もないが貯金もない」と答えた。

金融ツールが消費をより一層便利で簡単にしており、働く「95後」のうち64%が「分割払いをしたことがある」と答え、32%が「ローンを利用したことがある(不動産ローンを含まない)」と答えた。(編集KS)

「人民網日本語版」2021年6月7日

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