生態復元図(作成・趙闖)中国科学院古脊椎動物・古人類研究所が提供
足跡の化石から、その主を特定できるだろうか。中国の科学者はそれを成し遂げた。科技日報が伝えた。
中国科学院古脊椎動物・古人類研究所が8日に明らかにしたところによると、同研究所の研究者は新疆維吾爾(ウイグル)自治区准噶爾(ジュンガル)盆地の白亜紀前期のウエルホ翼竜動物群の中から多くの翼竜の足跡の化石を発見した。鑑定により、研究者はこの化石を翼竜足跡科翼竜足跡属とし、新種の「ウエルホ翼竜足跡」を構築した。また研究者はこの足跡の主が「Noripterus complicidens Young」である可能性が極めて高いと初めて正確に推定し、その成年の個体の翼幅は約2メートルと推測した。関連研究成果は国際的な学術誌「PeerJ」にオンライン掲載された。
研究者はさらにウエルホ翼竜足跡の主の行動特徴について分析した。岩に前後の足跡が同時に残されていることから、四本脚で歩行していたことは間違いない。論文の連絡著者で、中国科学院古脊椎動物・古人類研究所研究員の汪筱林氏は「114個の足跡の化石は約0.3平方メートルの岩に保存されている。密度が高く、そしてサイズが異なることから、ウエルホ翼竜足跡は各年齢層のノリプテルスが残したものということになる。各年齢層のノリプテルスがウエルホ地区の湖畔で生息していたことが分かる。一方で、この高密度は通常、群居した証拠になる」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年6月9日