中国ドラマ「覚醒年代」が大ヒットとなった影響で、登場する人物や物語をモチーフにした一連の文化クリエイティブグッズも大人気となっている。北京の魯迅博物館の入り口で記念写真を撮影していた中国大学統一入学試験(通称「高考」)が終わったばかりの女子高生らは、「受験前に、ここに見学に来ることを決めていた。特に、魯迅書店で、『覚醒年代』がきっかけでネット上で話題となっている文化クリエイティブグッズを買いたい」と話した。
その文化クリエイティブグッズには、雑誌「新青年」の表紙がデザインされた布製バックや表紙に「新青年」という文字がデザインされたノート、魯迅の名言がデザインされたステッカー、魯迅の顔のバッジなどがある。それらグッズはSNS上で、「ポップカルチャー」となり、若者の間で大人気となっている。
魯迅博物館内で、文化クリエイティブグッズを担当している張文傑さんは取材に応じ、「ネット上で人気の文化クリエイティブグッズは、『覚醒年代』の公式グッズではなく、当博物館が2016年から打ち出してきた文化クリエイティブグッズ。主に、『新青年』や魯迅の作品をモチーフにしている。しかし、『覚醒年代』が大ヒットとなり、若者の間で、『新青年』関連の文化クリエイティブグッズが人気になり、新文化運動も大きな話題になっている」と語った。
魯迅書店のスタッフ・王さんも、「『新青年』の表紙がプリントされた白い布製バックは、以前は1ヶ月に20個ぐらいしか売れていなかったが、最近は1日に170個以上売れるようになった。ここ数日は、急ピッチで生産しているものの、まだ入荷していない」と話した。
白い布製バックにプリントされているのは「新青年」第二巻第一号の表紙で、同号から、1915年に創刊された「青年雑誌」の名前が「新青年」に変わった。大学2年生の李雨霏さんは、「ドラマ『覚醒年代』で、陳独秀や李大釗、魯迅らが『新青年』の編集部に集まって、新文化運動をどのように宣伝するかを話し合うシーンが何度も出てくる。だから、この表紙を見ると、とても気持ちが高揚する」と、「新青年」に対する熱い思いを語る。
張さんは、「『覚醒年代』は、多くの人が忘れかけていた時代の記憶を呼び起こしている。共産党創立100周年を祝う各種活動が開催されるにつれて、若者が当時の歴史の重要性に対する意識をさらに高め、人気も続くだろう」と話した。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年6月17日