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月収1万元以上の整理収納アドバイザーの仕事、なぜ高収入か?

人民網日本語版 2021年07月06日11:21

36日間就労、顧客12人、総収入40万4700元(1元は約17.2円)——「90後(1990年代生まれ)」の女性の「納爺」さんがこのほどインターネットで始めた月収100万元チャレンジは失敗に終わったが、それでもかなりの高収入で、彼女の職業の「整理収納アドバイザー」に注目が集まっている。遼寧省瀋陽市の「80後(1980年代生まれ)」の整理収納アドバイザーは、「この仕事はただ服をたたんだりするだけではない。現在はほぼ月収が1万元以上で、高い人は数万元にもなる」と説明した。「北京青年報」が伝えた。

人が家にあるものを整理し、服をたたむのを手伝う整理収納アドバイザーという新しい職業が、月に1万元以上も稼ぐなど、誰も信じられないはずだ。実際に体験したことがなければ、にわかには信じがたいという人が多いだろう。2021年1月、人的資源・社会保障部(省)は一部の新職業を発表し、その中の「家事サービス分類」の小分類に「整理収納アドバイザー」を加えた。ここ数年間、徐々に人気が高まってきたニッチ市場の新興職業として、整理収納アドバイザーは徐々に知られるようになってきた。「2020年整理収納アドバイザー白書」によると、整理収納アドバイザー業界の付加価値額はすでに1千億元に達し、収入上位10都市では深セン、上海、成都、北京が上位に並び、この新しい職業が人々の日常生活に溶け込みつつある様子がうかがえる。

整理収納アドバイザーが最も早く登場したのは欧州で、日本で盛んになった。09年には「断捨離」や「人生がときめく片づけの魔法」などの片付けに関するベストセラー書籍が相次いで出版され、急速に世界的な片付けブームを巻き起こした。中国では都市化レベルが上昇を続け、一人当たりの所得も安定して増加し、整理収納アドバイザーは萌芽の段階から業界が発展する段階に移行した。

整理収納アドバイザーは人々の暮らしに入り込み、暮らしを整理するのをサポートする。これは、社会が進歩し仕事が細分化されたことの象徴であり、家庭のガバナンスに新たな理念とサービスをもたらしただけでなく、より重要なことは、この登場したばかりの業界が、斬新なサービスのスタイルによって人々の暮らしにサービスを提供し、暮らしをより整った計画的なものにしていることだ。社会に受け入れられるペースも非常に速い。ビジネス情報サイトの天眼査のデータによれば、中国には経営中・存続・登記機関転入・登記機関転出の企業は130社を超え、うち広東省が最多で37.6%を占め、2位は浙江省、3位は湖北省、4位は北京市だった。ここから都市の経済が発展すればするほど、引っ越し業務や家事サービス業務が増え、そこから派生した整理収納アドバイザーの業務への需要も旺盛になることがよくわかる。そこで、新業態に取り組む企業と業界団体に依拠して標準を早急に制定し、この職業の技能トレーニングを強化し、業界の標準化・専門化レベルを引き上げることが今、切実に求められている。

整理収納アドバイザーは肉体労働であり、技術を要する仕事でもあり、専門性の高い仕事でもある。プロの整理収納アドバイザーはオールラウンダーだ。まず必要なのは空間を全面的に把握できることで、うち、顧客の家を訪問してサイズを測り、顧客とコミュニケーションを取り、顧客の日常的な習慣、日常的な動線などを理解する必要がある。寸法の測定だけでも2時間から3時間かかる。整理収納アドバイザーは家の中の収納、不合理な空間配置、収納の改善、室内空間のプランニングなどの難問を解決し、さらには内装の段階で収納の設計や配置にも関与する。たとえばキッチンの整理をする場合、鍋1つ1つのサイズも測り、空間内の各種配線やネジの位置まで考えに入れなければならない。「整理」は働く人々に新たな職業を提供しただけでなく、サービスを受ける家庭にも新たな世界を切り開いた。人々は優れた物質的なサービスを享受すると同時に、精神的な満足感も味わっている。

整理収納アドバイザーのサービスは人々に新鮮な感じを与える。アドバイザーたちの仕事ぶりと努力は、サービスの全プロセスの中にはっきりと現れている——「大変だけど楽しい」はアドバイザーたちが決まって口にすることだ。プロのアドバイザーの登場と発展により、人々は中国の社会生活サービスがおおざっぱなものから洗練されたものへと転換しつつあるのをその目で見てきた。こうした変化のプロセスは非常に急速にやってきて、そこに含まれている大きな商機が明らかだ。より多くの人がより便利でより質の高いサービスを求めることが時代の流れとなっている。一方で、社会の受け入れの速さと広範さは、サービス業を最適化して雇用を拡大するのにプラスになるだけでなく、質の高い生活に対する市民のニーズにも応え、さらに重要なことはポテンシャルに富んだ新たなブルーオーシャンにもなるということだ。(編集KS)

「人民網日本語版」2021年7月6日

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