鴻蒙から北斗まで、ハードテクノロジーが烏鎮に集結

人民網日本語版 2021年09月28日16:29

(撮影:翁奇羽)

通信衛星「天通1号」、スタンドアロンモード(SA)の5Gネットワーク、基本ソフト(OS)「鴻蒙(ハーモニー、Harmony)」、自動車ロボット(自動運転車)……開催中の世界インターネット大会烏鎮サミットには、次世代情報通信技術、スマート製造、人工知能(AI)、ロボットなどのハードテクノロジーが集結した。中国新聞社が伝えた。

サミットで、中国電信(チャイナテレコム)の「天通1号」衛星モバイル通信応用システム、中国移動(チャイナモバイル)の「5Gスタンドアロンモードエンドツーエンドシステムプラン、国際基準、ネットワーク技術」、ハーモニーOS、北斗グローバル衛星測位システムなどが、「世界インターネット先進科学技術成果」に選ばれた。

先進科学技術成果とは、世界のインターネット分野で最も価値のある科学技術成果を展示・表彰するものだ。今回選ばれた中国電信の「天通1号」プロジェクトでは、衛星3基が連携してネットワークを構築し、衛星通信と衛星測位を集積したサービスを実現した。これにより中国の衛星モバイル通信システムの空白が埋まり、全体的な技術レベルが「世界のトップレベル」に到達した。

中国移動は5Gスタンドアロンのキーテクノロジーの開発、国際基準の制定、産業テストなどの重点分野で研究開発を展開し、重要な成果を収め、さまざまのシンボル的なイノベーション技術を打ち出し、5Gのグローバル基準の統一、エンドツーエンドの産業チェーンの成熟に向けて突出した貢献を行った。

華為(ファーウェイ)技術有限公司が打ち出したハーモニーOSはスマートフォンとモノのインターネット(IoT)を支える基盤技術のシステムであり、中国産業界のスマホ用OSの空白を埋めるものであり、これを利用するスマホユーザーはすでに1億2千万人を超えた。

データセンターは情報技術(IT)分野のエネルギー消費の「大口顧客」だ。中科曙光が今回発表したシリコンキューブ全没入型相変化液体冷却技術を採用したコンピューター(データセンターの総エネルギー消費/IT設備のエネルギー消費)は、サーバーのチップ、マザーボードを含むあらゆるコンピューター部品を液体の冷媒に浸して、効率の高い放熱を実現した。

現在、世界のデータセンターの電力使用効率(PUE)の平均値は1.58だ。シリコンキューブは効率を30%引き上げることができる。シリコンキューブ全没入型相変化液体冷却技術を採用したコンピューターを全面的に導入すれば、全国のセンターの使用電力を年に400億キロワット節電することができ、これは三峡ダムの発電量の3分の1に相当する。

自動車産業が新たな局面に直面する中、百度(バイドゥ)の自動運転車「Apollo(アポロ)」、ファーウェイの電気自動車(EV)「賽力斯(セレス)SP5」、阿里巴巴(アリババ)のスマートロボット「小蛮驢」は、テクノロジー企業の自動車産業分野の最新の成果を示すものだ。

このうち百度の自動運転車は未来志向のコンセプトカーで、自動運転、スマートアシスト、しっかりした寄り添い、自己学習の機能を搭載する。自動運転レベル5の能力を備え、人の運転を必要としないだけでなく、人よりも安全な運転が可能という。

アリババ子会社の平頭哥の家電用チップ「RISC-V」、之江天枢のAIオープンソース・オープンプラットフォーム、中興通訊の5GとAIによる時間の節約技術、中国電信の遠隔5Gトロッコ、中国移動のクラウドゲームは、AI、ビッグデータ、サイバーセキュリティなど各方面の最新の技術を示す製品となっている。

同大会は1回目の開催から7年が経過し、技術のウェイトがますます大きくなっている。「インターネットの光」をテーマとした今回は、中国と海外の企業300社あまりが参加し、AI、ビッグデータ、サイバーセキュリティなどの最新技術の製品を出展した。

ハードテクノロジーの下、中国の科学技術企業は研究開発(R&D)費の投入強度を絶えず向上させてきた。今月25日に発表された2021年中国民間企業500社ランキングを見ると、20年の研究開発費投入強度が10%を超える企業は7社ある。うち百度は18.22%、ファーウェイは15.92%で、20年の研究開発費は1419億元(約2兆4478億円)に達した。(編集KS)

「人民網日本語版」2021年9月28日

最新ニュース

注目フォトニュース

コメント

| おすすめ写真

ランキング

  • 全部
  • 経済
  • 社会
  • 政治