カカオフルーツの実を手に持つイベント参加者(撮影・黄芸)。
中国産カカオ豆が注目を集めつつある。海南省万寧市の興隆熱帯植物園で行われた第3回中国カカオ文化節(THE NATIONAL CACAO&CHOCOLATE FORUM)では、国内外からチョコレート業者が参加し、海南省産のカカオ豆を視察し、交流を行っていた。中国新聞網が伝えた。
カカオは世界三大飲料作物のうちの一つで、チョコレートや飲料、菓子などを製造する際の主要原料となっている。昨年、中国の海南省で生産されたカカオ豆が初めて輸出された。
中国熱帯農業科学院香料飲料研究所カカオ研究センターの李付鵬センター長によると、海南産カカオ豆を輸入したのは「チョコレート王国」と呼ばれるベルギーで、輸出価格は1キログラムあたり50元(1元は約17.9円)と、国際コモディティ価格の2-3倍。これは、中国産カカオ豆の品質が国際市場で認められたことを示している。
李センター長によると、海南産カカオ豆の市場需要は旺盛で、昨年初輸出を果たした後、今年に入ってから受注量がすでに4倍となっており、生産量が需要に全く追い付いていない状況だという。海南熱帯農業国際技術移転センターの廖子栄センター長は、「現在すでに海南省で投資し、カカオ栽培を行う企業も出てきており、協力意向のある国内外企業もますます増えている」と明かす。
李センター長は、「海南省では将来的には上質なカカオ豆の産地を目指していく。中国熱帯農業科学院はカカオの栽培・加工面で一連の成熟した技術を蓄積しており、今後は他の国と技術面での交流や協力を密接に行い、世界のカカオ生産のレベル向上を後押ししたい」と語った。(編集AK)
「人民網日本語版」2021年10月20日