市場調査会社の賽迪顧問はこのほど、中国ハードテクノロジー発展指数(HTDI)を発表した。これは中国初のビッグデータに基づく四半期ごとに発表される総合的な観測指数であり、中国のハードテクノロジー企業の発展の活力と景況を持続的に追跡するのが目的だ。科技日報が伝えた。
その結果によると、資本活力指標は変動が最も大きく、近年のハードテクノロジー指数の変化に最大の影響を及ぼす要素となった。資本の活力の変動性はイノベーション活力、市場活力、人材活力を大幅に上回った。中国の投資業界は2019年に「資本の厳冬期」に入り、資本活力指数が近年の最低値(96)を記録した。第14次五カ年計画綱要は、テック企業の中国国内上場・資金調達ルートを円滑にし、ハイテク企業向けの株式市場「科創板」の「ハードテクノロジー」の特色を強化すると打ち出した。これは資本のハードテクノロジー分野への参入の積極性を大幅に高めた。資本活力指数は今年第1四半期に近年の最高値(231)を記録した。
またハードテクノロジー8大産業の指数への寄与にはばらつきがあり、全体的に3つの集団に分かれている。新世代情報技術が先頭集団で、近年の指数に対する平均的な寄与度は34%と2位以下に大差をつけている。新エネルギー車とバイオ医薬品が第2の集団で、近年の指数に対する平均的な寄与度は10-20%。先端設備製造、新材料、省エネ・環境保護、グリーン・クリーンエネルギー、デジタル・クリエイティビティが第3の集団で、近年の指数に対する平均的な寄与度は10%未満。
また指数によると、3大経済圏がハードテクノロジーの発展をけん引しており、長江デルタが特に強い。ハードテクノロジー指数のトップ20都市のうち、北京・天津・河北、長江デルタ、珠江デルタの3大経済圏から計13都市が占め、中国のハードテクノロジー発展をけん引する3大活力地域となった。全体的に見ると、都市ハードテクノロジー指数と地域の経済発展水準は強い相関性を持つ。ハードテクノロジー指数トップ20都市のうち90%が全国GDPトップ30都市に入っている。
都市のハードテクノロジーの活力は4つの集団に分かれている。北京市が先頭集団をキープし、上海市、深セン市が第2の集団に入り、杭州市、広州市が第3の集団で、蘇州市、南京市、武漢市、成都市、長沙市、合肥市、西安市が第4の集団となる。第4の集団のうち過半数の都市が長江沿岸に位置しており、西南、華中、華東地域を跨ぐ長江ハードテクノロジー産業発展軸に発展する見通しだ。一方、西安市は唯一、西北地域からトップ20に入った都市となる。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年12月28日