リーナ・ベルやビン・ドゥンドゥンが人々の心を鷲掴みにしているワケは? (2)

人民網日本語版 2022年03月18日16:48

IT系企業で運営業務に携わっている郝大悦さんは、リーナ・ベルが大好きな理由について、「顔面偏差値に始まって、その性格にぞっこんになってしまった。ピンク色で、しっぽが大きいその姿に一目惚れした」と話す。時間が経つにつれて、郝さんはリーナ・ベルの親しみやすさに、深く引き込まれていったといい、「春のピクニックの時、ステラ・ルーは花を持っていて、優雅なオーラを発していたのに、リーナ・ベルは虫取り網を肩に担いでいて、それはまるで九本歯の馬鍬を肩に担いだ猪八戒のような気取らない親しみやすさがあった」と話す。

郝さんにとって、ディズニーキャラクターは、童話の世界に入って、子供心を思い出させてくれる存在だという。失恋したり、仕事を辞めたりした時、ディズニーランドに行ってリーナ・ベルとおしゃべりするという人も多く、郝さんは、「話を最後まで聞いてくれて、とても癒される。大人になっても、時々子供に戻りたくなる時がある」と話す。

武漢大学発展・教育心理研究所の教師・陳武氏は、「現代社会において、キャラクターが一部の人にとって癒しの源となっている。アイドルより、キャラクターのほうが親しみやすく、触れ合うことも簡単。また、今の社会は競争が激しく、ストレスが大きいため、いつも大人でいることを望まない人が多くなっている。キャラクターは、私たちに子供の頃に戻る機会を与えてくれ、そのような機会が多いほど、張り詰めたイライラした気分も和みやすくなる」との見方を示す。

アニメの関連グッズと違い、ビン・ドゥンドゥンやリーナ・ベルは、ベースとなる物語などがない状態で登場した。その点、周周さんは、「逆にそれが幅広い人気となっている原因だと思う。キャラクターの特徴を、ファンとキャラクターアクターが一緒に作っていくことができるから。キャラクターに物語の設定がないと、みんなが『参加している感』を覚えることができ、それが強くなればなるほど、人々のキャラクターに対する思いが強くなっていく」と話す。

以前、ある女性がリーナ・ベルに「ケーキをプレゼントする」ジェスチャーをして、実物のケーキのかわりに「エアケーキ」をプレゼントした。リーナ・ベルが出番を終えて「退勤」する時、その送り主の女性はすでにその場におらず、プレゼントされた「ケーキ」も実在するわけではなかったが、ちゃんとそれを「持ち帰る」パフォーマンスをして見せてくれた。そんなエピソードを話す周周さんは、「こうしたキャラクターアクターの行為がなければ、ファンと心を通わせてくれる親しみやすいリーナ・ベルというイメージもできない」と説明する。

周周さんは、かわいいキャラクターのイメージは、キャラクターアクターが努力して作り上げていることを十分理解しているものの、キャラクターアクターが声を出したり、更には顔を曝け出してしまうようなことは絶対に受け入れ難いとしている。

キャラクターアクターとキャラクターの関係に関する議論について、陳氏は、「キャラクターというのは、私たちの心の中では抽象的なもの。何かについてはっきり知ってしまうと、もともとのイメージが崩れてしまうものだ。キャラクターアクターが喋ってしまうと、人々の抽象的なものに対する理想や認識が崩れてしまう。そのキャラクターのイメージが自分の思っていたのと異なっていると、精神的なショックを受けてしまうという人もいる」と説明する。(編集KN)

「人民網日本語版」2022年3月18日 

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