測位地形カメラが撮影した火星表面のクレーター付近に分布している石の画像
国家航天局月探査・宇宙飛行センターによると、火星探査車「祝融号」の所在エリアが現在、すでに冬入りしている。地球と似ており、冬に入ると北半球エリアの太陽の高度が下がり、日照時間が減る。測量によると、火星探査車所在地の正午の最高温度が氷点下20℃に下がっており、夜間の環境温度は氷点下100℃以下となっている。また砂塵により日差しがさらに弱まり、火星探査車のソーラーパネルの発電能力に影響が生じる。プロジェクトチームはこのほど、ソーラーパネルを回転させ日照の角度を調節し、毎日の活動内容と時間を減らすことで、エネルギーのバランスを取っている。
高分解能カメラが撮影した火星のクレーター「トリオレット」に現れる黒い筋状構造
火星の自転周期は地球に近く、1火星日は地球よりわずか約40分長いため、火星にも地球と同じ昼夜の交替、四季の移り変わりがある。火星の公転周期は約687日で、つまり火星の1年は地球の1.9年に相当する。これは火星の各季節の平均持続期間が地球の約2倍になることを意味する。
太陽直下点は今後2ヶ月にわたり火星南部への移動を続け、約7月中・下旬頃に南回帰線付近に到達する。火星の北半球は1年で最も寒い時期を迎えることになっている。火星で厳冬や砂嵐などの極端気象を安全に乗り越えられるようにするため、祝融号には自動スリープなどの作業モードが設定されている。エネルギーがある程度まで下がると自動的にスリープモードに入り、環境的条件が徐々に好転すると正常な作業モードに戻る。
中分解能カメラが撮影した火星のマリネリス峡谷の一部
火星周回機「天問1号」は今月5日時点で軌道上を651日周回しており、地球から2億4000キロメートル離れている。祝融号は火星表面で347火星日稼働しており、累計走行距離は1921メートル。火星周回機と火星探査車は合計で約940GBの生の科学データを取得しており、正常に作動している。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年5月6日