新型コロナウイルス感染症の感染リスクを引き下げるため、今年のメーデー連休には、北京市の飲食事業者は店内飲食を一時的に停止し、持ち帰り・デリバリーサービスに切り替えることになった。
店内飲食はなくなったが、大半のレストランが営業を続けた。これまでと違うのは、店内のテーブルとイスが片付けられ、テーブルが入り口に並べられて中に入れないようになるとともに、テーブルに健康コードが示され、パッケージされたデリバリー食品がずらりと並んだことだ。
いろいろなレストランの間を動き回るのは食品をデリバリーする配達員だけではなく、一般の消費者の姿も多く見られた。あるレストランの店員は、「一部の人は普段は家でご飯を作らないので、店内飲食が停止された時に外に出て料理を持ち帰るようにしている」と話していた。実際、メーデー連休にはデリバリーも持ち帰りも数量ともに増加した。
データによれば、メーデーの5月1日、オンラインフードデリバリープラットフォーム「Eleme」と「美団」のプラットフォームでの食品デリバリーの受注件数はいずれも30%増加した。Elemeの試算では、店内飲食の一時停止により飲食事業者はプラットフォームで平日の注文件数の50%を超える新たな注文を獲得した可能性があるという。
調理済み食品が連休の人気商品に
春節(旧正月、今年は2月1日)に人気だった調理済み食品は、メーデー連休にも引き続き消費者の人気商品になった。
ある消費者は「感染症で連休中もそれほど外に出ないし、家にいても退屈で特にすることもないので、デリバリーを頼むより自分で何か作った方がいい」と話した。
データを見ると、メーデー連休中に、ECプラットフォームのスーパーでの調理済み食品の取引額は前年同期比160%以上増加し、1日あたりの出荷数は100万点を超えた。そのうち北京エリアでは同200%以上増加し、酸菜魚、豚ガツと鶏肉の胡椒煮込み、低温調理ランチョンミート、豚肘肉の煮込み、牛大腿骨が最も人気を集めた。
EC大手のアリババ集団傘下の生鮮食品スーパー「盒馬超市」では、半調理品のコーナーが調理済み食品と同じように人気を集め、定番の手軽に出来るメニューを真っ先に選ぶ消費者が引き続き多かった。盒馬のスタッフは、「豚ヒレ肉の甘酢あんかけ、激辛水煮肉片などは売り上げが大幅に増加し、若い人は焼き魚の煮込みやザリガニといった味覚を刺激するネットで人気の商品を特に好む傾向が見られた。北京エリアでは鶏肉のカシューナッツ炒めが調理済み食品の売り上げで引き続き揺るぎない『チャンピオン』だった」と話した。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年5月6日