5月30日にアムールトラ・ヒョウ国家公園穆棱パーク区内で撮影された「完達山1号」の足跡(写真提供・取材対応者)。
「肉球の跡の幅は8.5センチ。肉球や足裏の形を見ると、その特徴は昨年野生復帰させたアムールトラ『完達山1号』にそっくりだ!」。黒竜江省穆棱東北紅豆杉国家級自然保護区の職員は最近、平常パトロールをしていた時にアムールトラのものと思われる足跡を発見した。その後の鑑定で、これは中国で捕獲して野生復帰に初めて成功した初のアムールトラ「完達山1号」と確認された。アムールトラ・ヒョウ国家公園では今年、「完達山1号」の活動の痕跡が何度も確認されている。新華社が報じた。
黒竜江省穆棱東北紅豆杉国家級自然保護区は、アムールトラ・ヒョウ国家公園穆棱パーク内にある。中国は2017年、同国家公園を体制試験拠点に指定した。吉林省と黒竜江省に跨るように広がる同国家公園の計画面積は約1万4000平方キロメートル。職員が普段パトロールするルートに沿って山奥に入ると、渓流が流れ、高いチョウセンゴヨウを含む各種樹木がうっそうと茂っていた。そんな林の中にある山道で今回、「完達山1号」の足跡が見つかった。
5月30日、「完達山1号」の足跡の大きさを測る職員(写真提供・取材対応者)。
保護エリアの職員・孫赫さんは、「今年、保護区内では『完達山1号』の活動跡が何度も発見されている。また、屋外モニタリング設備にもその姿が何度も写っていた」と説明。
穆棱林業局有限公司の孫国安副総経理は、「アムールトラ・ヒョウ国家公園で、『完達山1号』の活動跡が何度も確認されていることは、同エリアがアムールトラやアムールヒョウの生息地に、ますます適するようになり、範囲も拡大し、動物の個体群が目に見えて増加し、食物連鎖が効果的に回復していることを裏付けている。同エリアでは現在、アムールトラとアムールヒョウが繁殖し、拡散する緑の回廊が安定して形成されている」と力強く語った。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年6月14日