約3000年を経て、四川省徳陽市管轄下の広漢市にある三星堆遺跡の「青銅鳥脚人像」がついに本来の姿を取り戻した。三星堆の考古学研究チームは16日、8号「祭祀坑」で新たに発見された頂尊蛇身銅人像を、1986年に2号「祭祀坑」で出土した「青銅鳥脚人像」と組み合わせたところ、元々一体であったことが判明したことを発表した。新華社が報じた。
三星堆遺跡から出土した鳥足曲身頂尊神像。
これにより、専門家はこの文化財を「鳥足曲身頂尊神像」と新たに命名した。見る人の想像力を掻き立てるこの貴重な文化財は「中国青銅文明の最高傑作」と呼ばれている。
8号「祭祀坑」から新たに発見された「頂尊蛇身銅人像」。
組み合わせに成功した「鳥足曲身頂尊神像」は頭頂尊と手撑罍、脚踏鳥からなり、身体を後ろに逸らすという「難易度の高い」ポーズをとっている。これは当時の神を祀る行事の非常に重要な儀式と行為を象徴していると分析されている。5筋の髪を立てた人像は、三星堆遺跡で発見された髪を編んだ銅人像や髪を頭上に束ねた銅人像とは違う身分の人々を象徴していると見られている。
2号「祭祀坑」から出土した「青銅鳥脚人像」の一部。
四川省文物考古研究院三星堆考古研究所の冉宏林所長は、「異なる坑から出土した文化財の組み合わせに成功したことで、以前の推測が、今後の文化財の文物修復を導く重要な意義を持つことが裏付けられた。今回、青銅器の組み合わせに成功したことで、三星堆遺跡の『祭祀坑』から出土するたくさんの器物は、『1セット』である可能性が示された。どれほどの青銅器の組み合わせに成功するか、とても楽しみだ」とした。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年6月17日