香港故宮文化博物館が今月3日、正式に一般公開され、香港祖国復帰25周年の祝賀ムードを盛り上げている。北京故宮博物院から貸し出された貴重な文化財約900点が展示されており、一度にたくさんの国宝級を堪能することができる。今月はほぼ予約でいっぱいで、大盛況となっている。環球時報が報じた。
台風の影響で、香港故宮文化博物館の一般公開は2日から3日に順延されたが、その営業時間は午後9時まで延長された。オープン前の3日午前8時前には、博物館前に早くも多くの市民が列を作っていた。列の一番前にいた蔡さん(男性)は、「陶磁器や絵画にとても興味がある」とし、「入場チケットは発売日に、オンライン上で順番待ちをして購入した。願い通り、オープン初日の一番早い時間帯のチケットを手に入れることができた」と期待を高めていた。陳さん(男性)は毎朝、西九文化区を散歩しているといい、「北京故宮博物院に2度行ったことがあるが、とても印象深かった。全ての展示品に興味があるので、じっくりと鑑賞したい」と話した。
香港東方日報網によると、3日、中国の伝統衣装を着た男性4人が博物館の前に並んでいたという。宋の時代の武官の衣装を身にまとった男性は、「古代の漢服が大好きで、博物館オープン初日を、特別な方法で記念したかった」と話した。
伝統的な漢服を身にまとった男性4人。左から秦の時代の侠士、明の時代の文人、明の時代の武官、宋の時代の武官(画像は大公文匯オムニメディアから)。
3日午前に開催された「獅子の目入れセレモニー」には、香港故宮館董事局の陳智思主席や文化体育・旅游局の楊潤雄局長、故宮館の呉志華館長らが出席し、入り口で来場者を歓迎した。陳主席は、「故宮館の7月の入場チケットはすでに11万枚売れた。7月の全ての入場チケットの約85%を占めている。8月の入場チケットは今月12日からの発売となる。また3日に全ての展示館が一般公開された。中国大陸部の文化財のほか、ルーヴル美術館の文化財13点も展示されている。8月には、書画をメインとして新たな文化財も展示される予定」と説明した。
北京故宮が所蔵する文化財が香港特区で展示されたことはこれまでにも何度もあり、毎回好評を博してきた。今回は1000点近くもの文化財が展示されており、1925年に北京故宮博物院が設立されて以来、中国大陸部以外に対する収蔵品貸し出しとしては最大規模となっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年7月5日