今年5月、ぜいたく品ブランドのセリーヌが初めてペットグッズシリーズを打ち出すと、フランス・パリに住むヨークシャーテリアのニモはすぐにこれを体験することになった。真新しい首輪を着けたニモは元気いっぱいに動き回り、1日もたたないうちに首輪に付いていたブランドのロゴマークが入った札をどこかに落としてしまった。
ブランドの威光にあやかろうと、たくさんの犬がニモと同じように早々とセリーヌの首輪を着けられた。「小紅書」などのソーシャルコマースプラットフォームでのこの首輪の評価を見ると、「顔面偏差値は高いが、太く、硬すぎて、小型犬にはあまり適さない」という意見が主流だ。
ある消費者は、「エルメスの犬用ベッドは販売価格が1万8千元(1元は約20.2円)もするが、皮を使っているわけではなく、ウールの敷物を敷いた木製のプレートで、木のとげが残っているものもある」と語る。
ぜいたく品ブランドは専門性という点では足りない部分があるにもかかわらず、ペットをめぐる市場は引き続きますます多くの業者を引き寄せている。セリーヌに続き、グッチも6月末に初めてペットのいるラグジュアリーな暮らしのためのシリーズを打ち出し、これにはペット用の服、食器、旅行カバン、ミニソファなどの商品が含まれている。ここ3ヶ月近くの間に、高級アパレルブランドのヒューゴ・ボスとトミー ヒルフィガーもアイルランドの高級ペット用品メーカーのケイナインとコラボして、初のペットグッズシリーズを打ち出した。
中国では、経済力の高い若いペットオーナーがペット市場の半分を支えている。今年初めに発表された「2021年中国ペット業界白書」によれば、21年のペット犬市場の規模は前年同期比21.2%増の1430億元に上り、ペット猫市場の規模も1千億元を超えたという。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年7月4日