日中はホテルでゆっくりしたり、ショッピングセンターをぶらぶらしたりして、夜になると観光スポットや都市ナイトツアーを楽しむというのが近年、夏の旅行の「定番」の遊び方となってきている。旅行サイト・同程旅行が27日に発表した「2022年夏期ナイトツアー報告」によると、7月以来、「ナイトツアー」というキーワードを検索する回数が倍増しており、そのうち、週末の「ナイトツアー」の検索回数が、平日よりも2割以上多くなっている。ユーザーの居住地を見ると、観光スポットのナイトツアーへの注目度が最も高い省トップ5は江蘇省、湖北省、浙江省、広東省、海南省となっている。羊城晩報が報じた。
「報告」によると、ユーザーの80%以上が、「旅行先で絶対に欠かせないのがナイトツアー」と考えている。ナイトツアーを好む理由は、「街中のグルメを楽しむ」や「都市の夜景を楽しむ」、「観光スポットに行ってショーを見る」、「散歩してリラックスする」などだ。年齢層を見ると、ナイトツアーの主力は「90後」(1990年代生まれ)と「00後」(2000年以降生まれ)となっており、うち、女性は男性よりナイトツアーを好む傾向が見られた。
ここ1週間でナイトツアーが人気となっている観光スポットのタイプを見ると、動物園・植物園、自然の景色、人文古跡、都市観光などを抑えて、テーマパークが88%でトップとなっている。今夏期のナイトツアー消費のアクティブ度が高くなっている都市も、広州や武漢、西安、北京、蘇州といった人気のテーマパークがある都市だ。観光スポットのアクティビティを見ると、ウォーターパークやナイトクルーズなどが大人気で、ミュージックフェスティバルやショーといった超人気イベントが、観光スポットで夜に楽しむアクティビティの「人気者」となっている。
「報告」によると、ここ1週間、予約の増加幅が最も大きくなっている省は雲南省、湖北省、江蘇省、広東省、湖南省。うち、雲南省は観光スポットのナイトツアー利用数が前週比で300%増と急増している。
ナイトタイムエコノミーが都市に活力注入
統計によると、今年、中国のナイトタイムエコノミーは42兆元(1元は約20円)規模にまで拡大すると見込まれている。文化観光消費は、ナイトタイムエコノミーで最も定番の消費業態の一つで、巨大な発展のポテンシャルを秘めている。
その他、ナイトツアー経済の繁栄により、観光スポットが潤うだけでなく、周辺の宿泊施設や飲食店、都市のタクシーといった関連業態の発展にもつながっている。統計によると、ここ1週間、午後7‐10時がナイトツアーの「ゴールデンタイム」となっており、広東省東莞市の観光スポットの夜間のタクシー利用数が、前週比で57%増となった。陝西省西安市や広東省広州市の夜間のタクシー利用も、同比21%増をキープしており、一部の人気観光スポットやナイトマーケットが、周辺のホテルの利用数増加を牽引していることは明らかだ。
この点について、同程旅行の関係責任者は、「各地が地方の特色を備えたナイトタイムエコノミーのスタイルを打ち出し、新たな都市観光の代名詞作りを効果的にバックアップしている。そして、現地の文化観光市場の急速な回復を促進している」と分析している。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年7月29日