レクリエーションスタイルの一つとしてキャンプが今年、中国で一大ブームとなり、関連のアウトドア用品が飛ぶように売れている。そのため、そこに商機をかぎつけている企業も少なくない。例えば、「中国の傘の街」と呼ばれ、市場では「傘の3本に1本はここで作られている」とさえ言われている浙江省紹興市上虞区の崧厦街道(エリア)の傘メーカーの多くがその製法の類似性からテント生産も始めている。
紹興市のある老舗傘メーカーの展示ホールには、キャンプ用の各種テントが並んでいる。責任者の徐建樹さんは、「昔からの傘メーカーの多くが海外ブランドのOEM生産工場で、利益率が低い。業界の垣根を超えてテントを生産するようになったのは、アウトドア用品の客単価が高いから。近年、キャンプブームが生じていることに加えて、テントと傘の製法には類似性があるため、当社は2019年からテントを含むアウトドア用品の生産に舵を切った。今年はニーズが爆発的に高まり、フル稼働で生産しても注文の増加ペースに追い付かない」と語る。
浙江省のある傘メーカーの総経理は、「今年上半期だけでも6000万元(1元は約19.8円)分の注文が入った。1万平方メートルの生産ラインのレイアウトがほぼ完成した。そのコストは1500万‐2000万元になりそうだ」と説明する。
また、別の傘メーカーの副総経理も、「テントとタープテントの売上高が全体に占める割合は約40%になっている。昨年は約30%だった」と語る。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年8月5日