「台湾独立」分裂勢力に対する対抗措置がすでに実施された。経済面では、天然砂の台湾地区への輸出を停止し、柑橘類や冷凍タチウオなど複数の食品の台湾地区からの輸入を停止した。2つの「停止措置」の背後にはどのような深い意図があるのだろうか。
なぜ天然砂か?
砂石(砂と石)は建設工事における最も基本的かつ不可欠な材料だ。
長期間にわたり、大陸部は台湾地区にとって天然砂の主な輸入元だった。2006年、商務部(省)と税関総署が天然砂の輸出を禁止する通達を出すと、台湾地区では天然砂の価格が一時急上昇し、現地の一部の砂石関連産業や建設業、関連の工事プロジェクトが異なる程度の影響を被った。その後、08年3月に台湾地区への輸出が再開した。
あるアナリストは、「これまでの状況から考えて、今回の天然砂の台湾地区への輸出停止は台湾の建設業に再び大きな打撃をもたらすだろう」と分析している。
なぜ農産物か?
農産物は大陸部と台湾地区の経済貿易協力における重要分野の1つだ。統計データを見ると、21年の台湾から大陸部への農産物輸出額は前年同期比10.1%増の11億ドル(1ドルは約133.3円)に達し、大陸部は台湾の農産物最大の輸出市場であり続けている。
柑橘類、タチウオ、アジが選ばれたのはなぜか?
今回輸入が停止されたのは台湾地区原産の柑橘類、冷凍タチウオ、冷凍アジだ。なぜこの3種類なのか。
第一に、台湾地区のこうした商品は大陸部市場への依存度が高い。台湾メディアの報道によれば、昨年の台湾地区の生鮮食品のうち「その他の柑橘類」の地区外への輸出は2886トンに上り、そのうち大陸部へのものが2483トンで86%も占めた。冷凍・冷蔵タチウオは9146トンですべて大陸部に輸出された。冷凍アジは4226トンで、50%が大陸部へ輸出された。
これほど高い依存度は、台湾地区の関連業界の従事者にとっての大陸部市場の重要性を意味する。
次に、タチウオとアジの二種類の水産物はこれまで安全問題で検査に不合格だった「前科」がある。
たとえば今年6月10日に税関総署が発表した情報によると、基隆北都冷凍食品公司から大陸部に輸出された冷凍タチウオの包装サンプルが新型コロナウイルス感染症のPCR検査で陽性になり、10日から1週間にわたり関連企業からの製品輸入申告書の受理が停止された。
また6月23日に税関総署が明らかにしたところでは、台湾地区から大陸部に輸入された冷凍アジの包装サンプルがPCR検査で陽性になり、同日より1週間にわたり台湾地区の水産物メーカーの東和食品工業股份有限公司からの製品輸入申告書の受理が停止された。
新たな経済的対抗措置はあるか?
外交部(外務省)の華春瑩報道官は今月3日、「中国は必ずあらゆる必要な措置を取り、断固として国家主権と領土的一体性を守り抜く。これによって生じた全ての結果は、米国と『台湾独立』分裂勢力が負わなければならない。我々は言った事は必ず実行する」と述べた。
また華氏は具体的な対抗措置について、「講じるべき措置はすべて講じる。関連措置が断固たる、力強い、効果的なものであることを、米国と『台湾独立』分裂勢力は実感し続けるだろう」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年8月5日