「ダブル11」で「爆買い」した? 過度な買いだめは精神疾患の可能性も

人民網日本語版 2022年11月14日16:47

「ダブル11(11月11日のネット通販イベント)」開催期間中、ひたすら「爆買い」したという人も多いだろう。ショッピングイベントがあるたびに、たくさんの物を買い込むものの、食べ終わったり使ったりする前に賞味期限や使用期限が切れてしまうという人もいるかもしれない。そして、捨てるのももったいないし、使い道があるわけでもないというジレンマを抱えながら、また別のショッピングイベントが開催されて、安売りされているのを見ると、ついたくさんの物を買い込んでしまい、家のあちこちに積み上げられた物を見て、「なんでこういうことをしてしまうんだろう」と自問しつつ、肩を落とす人も少なくない。

成都市第四人民病院の副主任医師で心理療法士である任華氏が取材に応じ、買いだめしてしまう心理を解説してくれた。

若い頃に発症しやすい「ためこみ症」

任氏によると、買いだめという行為自体は、ポジティブな意義があり、物が手に入ると、気分が良くなり、喜び、安心感、満足感が増し、ネガティブな気持ちを調整できる。ただ、過度な買いだめがもたらす害が、それがもたらす心理的慰めを超えた場合、「ためこみ症」という精神障害を患っている可能性もある。

「ためこみ症」の症状とは?

任氏は、「具体的な特徴には、▽実際の価値とは関係なく、所有物を捨てること、または手放すことが困難な状態が続く▽目的を持って収集した物品を処分しなければならない時、苦痛を感じる▽大量の物品が山積みになり、空間が通常使用できないほどちらかり、その用途に大きく影響を与えている▽買いだめが自分や他人の日常生活、仕事に大きな影響を与えている‐‐‐などがある。現有の疫学調査結果によると、ほとんどのケースで、ためこみ症は若い頃に発症し、10年ごとに深刻度が増し、慢性化していく。また、調査では、多くの調査対象者が、『自分も習慣的に買いだめするが、自身の社会的機能に影響はなく、それに悩まされることもない』との見方を示している」と説明する。

過度な買いだめに対処する方法は?

任氏によると、「高齢者の場合、まず病院に行って、脳に病変がないかを検査する必要がある。高齢者の場合、認知症を患っている可能性がある。認知障害が発症すると、物品の価値を正しく判断することができず、物品を過度にため込み、生活空間が散らかって物であふれてしまう」という。

またメンタルヘルスケアを行い、買いだめの背後にある心理的要素を正しく理解する必要がある。自分のメンタルヘルスを適時分析し、管理と調整を行い、認知を調整して理性的に決定する能力を高め、感情や自我が物に左右されないようにし、購買欲をコントロールできるようにならなければならない。また、自分の生活空間に対して積極的な見方をして、分類して整理し、定期的に片づけを行い、断捨離を徹底し、物品の規模をコントロールできるようにならなければならない。

そして、ライフスタイルを充実させ、社交的な集いに積極的に参加し、他の人との交流を強化し、精神的に充実した生活を送り、建設的な価値や意義を与えてくれる源を継続的に探し求めなければならないとしている。(編集KN)

「人民網日本語版」2022年11月14日

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