(画像提供は取材対象者)
浙江省の嘉興市商務局がチャーターした飛行機が10日、日本・東京でこのほど開催されたAFF O&O 2022 WINTER(アジア繊維・ファッションOEM・ODM展示会)で現地有名企業と商談を進めてきた「受注を目指す海外出張団」のメンバーを乗せ、中国に帰ってきた。
このビジネスチャーター便は今月4日に中国を出発して以降、大きな注目を集めてきた。展示会出展企業50社の関係者96人からなる「出張団」は、そのメンバーの大部分が嘉興市にある対外貿易企業の責任者だった。貿易関係者のほか、機内には同局をはじめ、嘉興市人民政府外事弁公室、嘉興市感染症対策弁公室など政府当局関係者の姿もあった。こうしたメンバーで、この2022年年初以来中国全土最大規模のチャーター便による市級の対外貿易イベント出展企業団を構成していた。
同団は1週間の行程で日本を訪問し、メインの活動は7日から9日まで東京で開催されたAFFへの参加だった。AFFは2003年にスタートした展示会で、これに参加する中国の出展企業は対日輸出力が高く、中国の繊維・アパレル製品の年間対日輸出総額の20%を占める。またAFFは中日両国の関係者が市場のトレンドと製品情報を知る場所にもなっている。
12月11日には、嘉興市商務局の主要幹部に率いられ、ドイツとフランスを訪れて6日間の欧州市場開拓・投資誘致活動を行なったもう一つの企業団も、大きな成果と共に中国に戻ってきた。対外貿易の「黄金期」と言われるこの時期に、寸暇を惜しんで活動し、「海外出張団」を組んで受注を獲得しようとした。
今回、独・仏・日を訪問した企業団は、さまざまなビジネス活動を30回近く実施し、企業と関連機関を50ヶ所近く訪問し、意向契約額は4億元(1元は約19.7円)を超え、投資意向があるプロジェクトが5件あり、その投資額は2億ドル(1ドルは約137.7円)を超えた。
そのうち、日本へ行った企業団では、企業60社がAFFに参加して72のブースを獲得。ブース数は浙江省の企業で最も多かった。AFF全体で見ると、出展企業数とブース数はそれぞれ全体の14%前後を占め、意向成約額は3億元を超えた。
繊維・アパレル産業は嘉興市の伝統的な輸出産業であり、同市にとって日本はこれまでずっと対外貿易における大市場だった。同局のまとめた統計では、今年1-10月に、市内の企業で日本との貿易往来があったところは1924社に上り、対日輸出入額は前年同期比14.0%増の251億元に達した。うち輸出は同20.4%増の154億8千万元、輸入は同5.1%増の96億2千万元だった。
今回、3年ぶりにチャーター便が受注を目指して日本に赴き、嘉興の企業が日本の顧客200社あまりを実際に訪問し、展示会ではブースでバイヤー2100人以上に対応し、2千点を超える新製品を出展。昔からの顧客をつなぎ止めて結びつきを深める一方で、複数の新しい顧客を開拓して、嘉興の対外貿易企業の信頼感を大いに高めることになった。同局によると、今回の「海外出張」は23年第1四半期(1-3月)の同市の繊維・アパレル産業の輸出を5ポイント押し上げることになるという。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年12月13日