中国の製造業企業に「スマート」の波 世界へ質の高い製品を提供

人民網日本語版 2022年12月13日10:13

資料写真(新華社より)

「柳工の油圧ショベルの発展の歴史は、中国の工作機械産業の発展の縮図ひいては中国の製造業全体の発展の縮図だ。今や、中国の製造業企業はスマート化へのモデル転換とデジタル化に基づく産業高度化を通じて、中国内外のサプライチェーンを最適化し、世界へ質の高い製品とサービスを提供している」。広西柳工機械股份有限公司の曽光安会長兼最高経営責任者(CEO)は10日、このように述べた。中国新聞社が伝えた。

柳工は中国の有名設備メーカーで、同日には柳工油圧ショベルスマート工場建設工事の着工式が広西壮(チワン)族自治区柳州市で行なわれた。同工場は柳工スマート国際工業パークのコアプロジェクトとして、投資総額は100億元を超える。今後、デジタル化された新工場は人工知能(AI)、モノのインターネット(IoT)などの現代の技術を駆使して、製造ラインの自動化レベルを引き上げ、生産コストを引き下げ、製品の引き渡しサイクルを短縮し、「スマート製造」を通じて産業チェーンを最適化し、製品の供給能力を高めることが期待される。

中国工作機械工業協会掘削機械分会の黄敏会長は、「新技術の投入は産業の今後の発展にとって良好な基礎を打ち立てる。過去数十年間に、中国油圧ショベル業界の発展は生産コストの引き下げと整った工業システムの構築に直接的に現れている」と述べた。

黄氏は、「中国は工作機械の分野で国際市場への供給能力を備えているが、ハイレベル市場のニーズには十分に応えられてはいない。この問題を解決するカギは、技術イノベーションを通じてサービス面の保障を強化し、ユーザーの体験を豊かにすることにある」との見方を示した。

同協会がまとめた統計によれば、2021年の中国の主要工作機械設備の輸出量はいずれも増加した。うち油圧ショベルの通年の輸出量は前年同期比97.0%増の6万8427台に達した。ローダーの通年の輸出量は同38.2%増の3万4008台だった。

同協会の蘇子孟会長の説明によると、現在、工作機械製品のニーズが大きい国は米国、ロシア、インドネシアだ。このほか『一帯一路』(the Belt and Road)沿線の一部の国・地域はインフラが相対的に遅れており、産業に必要な設備がまだ十分には整っておらず、こうした製品に対するニーズが増大しているという。

柳工の首席科学者の林明智氏は、「工作機械は先端設備製造業に属する。技術イノベーションを通じて多様化する顧客のニーズに応えることが製造業の質の高い発展を実現するための中核だ。スマート化モデル転換とデジタル化高度化を通じて、産業チェーンの現代化を実現することが、中国の製造業の将来の発展方向だ」との見方を示した。

中国西南地域の工業重要都市である柳州は、新エネルギーや鉄鋼などの分野の製造業企業がここ数年、スマート技術及び設備を使用して、生産・管理情報の相互接続を実現し、製品の研究開発、生産、アフターサービスなど各プロセスのコントロールを強化し、「スマート製造」を新たなエンジンへと発展させてきた。(編集KS)

「人民網日本語版」2022年12月13日

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