WTOが米鉄鋼・アルミ追加関税の報告発表　中国商務部がコメント

商務部（省）の報道官は10日、「スイス・ジュネーブ現地時間の12月9日、世界貿易機関（WTO）専門家チームは、中国が提訴した、米国の通商拡大法232条に基づく鉄鋼およびアルミ製品の追加関税措置に関するDS544案件についての報告を発表して、米国の関連措置はWTOルールに違反するとの裁定を下し、米国がWTOの安全保障例外の規定に基づいて行なった抗弁を退けた。中国は専門家チームの客観的で公正な判断を高く評価している」と述べた。

同報道官はこの報告に関する記者からの質問に答える中で上述のコメントをした。同報道官によると、2018年以降、米国はWTO加盟国の一部の鉄鋼・アルミ製品に対して選択的に追加関税を課すこととし、「国家安全保障」を口実にして、実際には一国主義と保護貿易主義を押し通したのであり、ルールが基礎の多国間貿易体制に深刻なダメージを与えている。米国の措置は多くのWTO加盟国にそろって反対されただけでなく、米国国内でも広く批判を浴びた。事実が証明するように、安全保障例外の規定は一国主義と保護貿易主義の「避難港」ではない。

また同報道官は、「中国は米国が専門家チームの判断とWTOルールを尊重して、できるだけ速くルールに反した措置を是正し、中国および他のWTO加盟国と向き合って進み、多国間貿易体制を共に維持することを願う」と述べた。（編集KS）

「人民網日本語版」2022年12月12日