(画像は微博公式アカウントから)
米SFアクション映画「アバター」シリーズの新作「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」が12月16日に中国で公開される。エンターテインメント関連のデータプラットフォーム「紅塔専業版」のリアルタイムデータを見ると、10日午後6時55分時点で、前売券の売り上げは1億元(1元は約19.7円)を突破した。
2010年、「アバター」第1作は中国大陸部で封切り初日に13億4千万元の興行収入を達成し、中国の映画史の興行収入記録を塗り替えた。現時点で「アバター」の世界興行収入はすでに29億2300万ドル(1ドルは約137.0円)に達している。
中国国内の複数の映画館を取材したところ、多くの映画館で「注目作品」として「アバター」新作の公開を間近に控えており、チケットの料金も上昇していた。橙天嘉禾娯楽(集団)有限公司の系列の映画館では、取材した日の午前0時時点の料金は284元または268元となっており、同系列の映画館で公開される他の正月映画の4倍だった。
こうした状況について業界関係者は、「『アバター』新作の公開は『天の時、地の利、人の和』を得て非常にタイミングがよい。一方で、ここ2ヶ月あまり国内の映画館では重量級の作品が上映されていないこと、この時期に中国全土の複数の地域で段階的に秩序よく映画館を再開すると発表されたことがあり、『アバター』新作の口コミもどんどん広がっている。他方で、中国の大陸部はスクリーン数でも、IMAXデジタルシアターやCGS中国巨幕(チャイナ・フィルム・ジャイアント・スクリーン)などの特殊な技術を利用した映画館の数でも世界一だ。『アバター』はIMAXシアターのために作られた作品だと言える」と述べた。
「アバター」第1作の公開時、中国にはIMAXシアターはまだそれほど多くなかった。当時の全国のスクリーン数は5千スクリーンに満たず、上映設備だけで2千万元以上するIMAXシアターは22スクリーンしかなかった。
第1作の爆発的な人気は、世界の3D映画興行の新たなページを開くことになり、中国の映画館もIMAXシアターの規模を拡大するようになった。中国全土の映画館の数と設備の質がいずれも全面的に向上し、今や全国のスクリーン数は7万を超え、IMAXシアターも800スクリーンを超えた。
数年間の発展を経て、中国の映画館の上映設備のうち、一部のコア設備は独自開発を実現し、前出のCGS中国巨幕をはじめ、映画館システムのCINITY(華夏電影影院システム)、中影光峰のレーザー・デジタル映画上映装置「C5シリーズ」、中科雷欧(LEONIS)の没入型サウンドデコーダー「HOLOSOUND」などは、国際標準を満たしただけでなく、世界の先端水準に達した。現在、中国の上映技術はいくつかの個別項目の応用技術では海外の先端技術と肩を並べるようになり、映画館での3D映画の鑑賞体験がより魅力的なものになるだろう。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年12月12日