今年の春節(旧正月)は1月22日だったものの、中国では今月5日の元宵節(旧暦1月15日)を過ぎるまでは、「春節が終わった気がしない」と感じている人が多い。元宵節に食べる元宵(餡をもち米粉の中に入れて転がして作る団子)や湯圓(もち米粉で餡を包み茹でた団子)、飾り提灯などの売上が大幅にアップした。
元宵節だった5日、北京・磁器口にある元宵専門店の前には長蛇の列ができ、その列は曲がり角の所にまで伸びていた。店内ではスタッフらが元宵作りから袋詰め、販売などに大忙しとなっていた。早朝には、護国寺小吃(護国寺店)の前にも、元宵を買い求める市民が長蛇の列を作っていた。特に人気となっていたのはドリアン味の元宵で、ほぼ全ての客がドリアン味を購入していた。
実店舗だけでなく、オンラインプラットフォームでも、元宵と湯圓の売上が大幅に増えた。例えば、デリバリープラットフォーム「美団」の統計によると、元宵節の週は、急速冷凍タイプの湯圓の売上高が前年同期比で102%増となったほか、デリバリープラットフォーム「餓了麽(Eleme)」では、元宵節前の1週間、北京における湯圓と元宵の注文数が前周比で約2倍と1.2倍となった。新小売プラットフォーム「盒馬」の統計によると、元宵節前の1週間、湯圓と元宵の売上高が前週比で110%増となった。
消費の主力なったのは、黒ゴマ餡の湯圓で売上高の51.7%を占め、例年と同じく、5割以上をキープした形だ。ただ、消費者が新しい味にチャレンジするのを好むようになるにつれて、以前なら南方エリアでしか売れなかった肉餡の湯圓が、北方エリアでも徐々に人気になっており、売上高全体に占める割合が上昇カーブを描いている。「盒馬」の関係責任者によると、「現時点で約24%を占め、他の味を大きく上回って、黒ゴマに次ぐ2番目の高さとなっている」という。
地域別で見ると、山東省では湯圓が大人気となっており、売上高ランキングでトップ10に入った都市のうち6都市が山東省だった。同ランキングトップ5は済南、北京、濰坊、棗荘、鄭州となっている。急速冷凍タイプの湯圓の売上高増加幅ランキングトップ3を見ると、鄭州(670%増)、威海(584%増)、済南(530%増)となっている。
元宵節と言うと、湯圓を食べるだけでなく、飾り提灯を鑑賞する風習がある。統計によると、5日、飾り提灯の売上高が前年同期比130%増となった。特に人気となったのは、手作りのウサギの形をした提灯だった。都市別に見ると、南方エリアで飾り提灯が特に人気だった。売上高トップ5は深セン、北京、昆明、杭州、成都で、トップ10に入った都市を見ると、北京以外は全て南方エリアの都市だった。飾り提灯の売上高増加幅ランキングトップ3は、昆明(616%)、武漢(564%)、深セン(186%)だった。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年2月6日